官報データベース
中重要度 法規的告示 医療 › 医薬品
2025/07/10 (本紙1504)

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第四十九条第一項の規定に基づき厚生労働大臣の指定する医薬品の一部を改正する件

告示の概要

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に基づき厚生労働大臣が指定する医薬品の一部を改正する。具体的には、平成十七年厚生労働省告示第二十四号からランソプラゾールが削除される。ただし、令和八年1月10日以前は、処方箋医薬品としての適用は継続される。

解決される課題・利点

  • この告示改正は、特定の医薬品、特にランソプラゾールを「処方箋医薬品」の指定リストから削除するもので、これは原則として当該医薬品が一般用医薬品(OTC医薬品)として転用される準備段階であることを示唆しています。
  • 処方箋医薬品の指定解除は、これまで医師の処方箋がなければ入手できなかった医薬品を、特定の条件下(例:薬剤師の指導下)で一般の人が購入できるようになることを意味します。
  • これにより、患者は軽度な症状に対して、医療機関を受診することなく、自身の判断で医薬品を選択しやすくなり、医療アクセスの向上と利便性の確保に繋がります。
  • 特に、慢性的な症状の患者が定期的に受診する負担を軽減し、医療費の抑制にも貢献する可能性があります。
  • また、医療機関側も軽症患者の対応に費やすリソースを、より重篤な患者への対応に集中できるようになるため、医療全体の効率化にも寄与するでしょう。

懸念点・リスク

  • ランソプラゾールを処方箋医薬品の指定リストから削除することは、患者の利便性を高める一方で、いくつかの深刻な懸念を内包しています。
  • 第一に、処方箋なしで入手できる医薬品が増えることで、患者が自己判断で不適切な使用(過剰摂取、長期連用、自己診断の誤り)をするリスクが高まります。
  • 特にプロトンポンプ阻害薬(PPI)であるランソプラゾールは、胃酸分泌を強力に抑制するため、安易な長期連用は、胃がんのリスク上昇、腎機能障害、骨粗鬆症、腸内細菌叢の乱れなど、様々な副作用を引き起こす可能性があります。
  • 第二に、OTC化されることで、患者が自身の症状がより重篤な疾患(例:胃がん)の兆候であることを見過ごし、適切な医療機関への受診が遅れる可能性があります。
  • これにより、早期発見・早期治療の機会を逸し、疾患の進行を許してしまうリスクが高まります。

法令情報

法令番号
厚生労働省告示第百九十七号
公布日
2025/07/10
掲載
本紙1504 2P
前の記事 次の記事