高重要度
法規的告示
安全衛生 › 労災
2025/07/25 (本紙1514)
労働者災害補償保険法施行規則第九条第二項及び第三項の規定に基づき、自動変更対象額を変更する件
告示の概要
労働者災害補償保険法施行規則に基づき、令和7年8月1日以降に適用される「自動変更対象額」を4,250円に変更する。この変更は、休業補償給付や各種年金たる保険給付などの計算に影響するが、適用日前に発生した一部の給付事由については、従来の自動変更対象額が適用される。
解決される課題・利点
- この告示は、労働災害補償保険制度における給付額算定の基準の一つである「自動変更対象額」を最新の経済状況に合わせて改定することで、労災被害者やその遺族に対する補償が常に適正な水準に保たれることを目的としています。
- 労働者の賃金水準や物価の変動に応じてこの基準額を柔軟に変更することは、労災保険が提供するセーフティネット機能の実効性を維持し、被害者の生活再建を経済的に支援する上で不可欠です。
- 旧来の自動変更対象額が経済実態と乖離していた場合、給付額が不十分となり、被害者の生活を圧迫する可能性がありましたが、定期的な見直しによってこの問題が解決されます。
- また、基準が明確化されることで、給付額の透明性が向上し、制度に対する国民の信頼感を高めることにも寄与します。
- 多岐にわたる給付の種類に対応しつつ、複雑な条件下での給付額調整を円滑に行うための制度基盤を強化する重要な措置と言えます。
懸念点・リスク
- 自動変更対象額の変更は、労災保険制度全体の財政に影響を与える可能性があります。
- 基準額の引き上げは、給付総額の増加を意味し、結果として事業主が負担する保険料の増加につながる可能性があります。
- 経済状況によっては、これが企業の経営を圧迫し、特に中小企業にとっては負担増となり、雇用維持や事業継続に影響を及ぼす懸念があります。
- また、適用日以前に発生した給付事由については従来の基準が適用されるという例外規定は、制度の継続性と公平性を保つための措置ですが、場合によっては、同じ種類の給付でありながら適用される基準が異なるという、複雑性や混乱を生む可能性も内包しています。
- 制度利用者や事業主が正確な情報を理解し、適切に適用されるよう、一層の周知徹底と分かりやすい説明が求められます。
法令情報
- 法令番号
- 厚生労働省告示第二百八号
- 公布日
- 2025/07/25
- 掲載
- 本紙1514 3P~3P
原文
労働者災害補償保険法施行規則(昭和三十年労働省令第二十二号)第九条第二項及び第三項の規定 に基づき、令和七年八月一日(以下「適用日」という。)以後の同条第一項第五号に規定する自動変 更対象額(以下「自動変更対象額」という。)を四千二百五十円に変更する。ただし、適用日前の期 間に係る労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号。以下「法」という。)の規定による年 金たる保険給付並びに適用日前に支給すべき事由の生じた法の規定による休業補償給付、障害補償 一時金、障害補償年金差額一時金、障害補償年金前払一時金、遺族補償一時金、遺族補償年金前払 一時金及び葬祭料、複数事業労働者休業給付、複数事業労働者障害一時金、複数事業労働者障害年 金差額一時金、複数事業労働者障害年金前払一時金、複数事業労働者遺族一時金、複数事業労働者 遺族年金前払一時金及び複数事業労働者葬祭給付並びに休業給付、障害一時金、障害年金差額一時 金、障害年金前払一時金、遺族一時金、遺族年金前払一時金及び葬祭給付に係る自動変更対象額並 びに適用日前に死亡した労働者に関し法第十六条の六第一項第二号(法第二十条の六第三項若しく は法第二十二条の四第三項において読み替えて準用する場合を含む。)の場合に支給される遺族補 償一時金、複数事業労働者遺族一時金又は遺族一時金であって、適用日以後に支給すべき事由の生 じたもの及び適用日前に障害補償年金を受ける権利を有することとなった労働者の当該障害補償年 金に係る障害補償年金差額一時金、適用日前に複数事業労働者障害年金を受ける権利を有すること となった労働者の当該複数事業労働者障害年金に係る複数事業労働者障害年金差額一時金又は適用 日前に障害年金を受ける権利を有することとなった労働者の当該障害年金に係る障害年金差額一時 金であって、適用日以後に支給すべき事由の生じたものに係る自動変更対象額については、なお従 前の例による。 令和七年七月二十五日 厚生労働大臣 福岡 資麿