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2025/08/01 (号外176)

スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律第三条第一項の事業の規模を定める政令等の一部を改正する政令

告示の概要

スマートフォン特定ソフトウェア競争促進法等改正に伴い、既存の政令を整備し、経過措置を定める。題名が「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律施行令」に改称され、サイバーセキュリティ確保や犯罪行為防止を目的とする規定、特定ソフトウェア事業者指定に係る事業規模の定義、ブラウザや検索情報に関連する個別ソフトウェアの指定などが追加される。また、公正取引委員会による審査官の指定、および法律違反行為に係る売上額の算定方法が詳細に定められる。売上額算定においては、指定事業者等の供給するアプリストアや個別ソフトウェア、支払管理役務、およびこれらを利用して提供される商品・役務の対価を基に、違反行為期間における契約条件や差異を考慮した基準が適用される。独占禁止法や特許法等の関連法規の準用規定、延滞金・還付加算金の割合、参考人・鑑定人の旅費規定も整備される。

解決される課題・利点

  • この政令改正は、スマートフォン市場における特定ソフトウェアの競争環境をより公平かつ透明性の高いものにするために、既存の法令の適用範囲を明確化し、新たな実態に合わせた規制を導入することを目的としている。
  • 特に、市場を独占する大手プラットフォーム事業者の行為が競争を阻害しないよう、サイバーセキュリティの確保や犯罪行為の防止といった公益目的を掲げつつ、ブラウザや検索サービス、アプリストアにおける選択肢の多様性を消費者に提供するための具体的なルールが設けられる。
  • 違反行為に対する売上額算定方法の明確化は、制裁措置の実効性を高め、不正競争行為への抑止力となる。
  • これにより、中小規模の事業者も公正な条件で市場に参入・競争できる機会が増え、結果として消費者の利益増進とデジタル市場全体の健全な発展が期待される。

懸念点・リスク

  • 新たな規制は、デジタルプラットフォーム事業者に多大なシステム改修やビジネスモデルの変更を求めるため、その遵守コストが中小事業者にとって負担となり、かえって市場参入の障壁となる懸念がある。
  • 特に、売上額算定方法の複雑化は、事業者が法令遵守のために専門的な知見やリソースを必要とし、予期せぬ行政コストや法的リスクを抱える可能性も内包している。
  • また、サイバーセキュリティ確保や犯罪行為防止といった目的が、過度な規制や監視につながり、プライバシー侵害のリスクやイノベーションの阻害要因となる可能性も否定できない。
  • 公正取引委員会による審査官の指定や売上額算定基準の運用において、裁量権の濫用や恣意的な判断が生じないよう、客観的で透明性の高いガイドラインが不可欠である。
  • 急速に進化するデジタル市場において、硬直的な規制が将来の技術革新や新たなサービス形態に適応できるかという点も、継続的な検討が必要となる。

法令情報

法令番号
政令第二百七十九号
公布日
2025/08/01
掲載
号外176 7P~9P
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