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高重要度 法規的告示 インフラ
Sun Sep 01 2024 00:00:00 GMT+0900 (Japan Standard Time) (号外197)

国土交通省告示第八百四十五号

告示の概要

住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成十一年法律第八十一号)第三条の二第一項の規定に基づき、評価方法基準(平成十三年国土交通省告示第千三百四十七号)の一部を次のように改正する。 令和七年九月一日 次の表により、改正前欄に掲げる規定の傍線を付し又は破線で囲んだ部分をこれに順次対応する改正後欄に掲げる規定の傍線を付し又は破線で囲んだ部分のように改め、改正前欄及び改正後欄に対応して掲げるその標記部分に二重傍線を付した規定(以下「対象規定」という。)は、その標記部分が同一のものは当該対象規定を改正後欄に掲げるもののように改め、その標記部分が異なるものは改正前欄に掲げる対象規定を改正後欄に掲げる対象規定として移動し、改正後欄に掲げる対象規定で改正前欄にこれに対応するものを掲げていないものは、これを加える。 改正後 第5 評価の方法の基準(性能表示事項別) 3 劣化の軽減に関すること 3-1 劣化対策等級(構造躯体等) (3) 評価基準(新築住宅) イ木造 ① 等級3 a 外壁の軸組等 (ii) 地面からの高さ1m以内の部分について、構造用製材規格等に規定する保存処理の性能区分のうちK3以上の防腐処理及び防蟻処理(日本産業規格K1570に規定する木材保存剤又はこれと同等の薬剤を用いたK3以上の薬剤の浸潤度及び吸収量を確保する工場処理その他これと同等の性能を有する処理を含む。以下「K3相当以上の防腐・防蟻処理」という。)が施されていること。 (iii) 直交集成板を用いる場合であって、基礎と接する直交集成板が、(i)又は(ii)及びbの(i)又は(ii)に掲げるものと同等の劣化の軽減に有効な措置が講じられていることが確かめられたものであり、かつ、基礎と接する直交集成板の外壁側面下端に水切りが設けられていること、当該直交集成板と基礎との間に防水上有効な措置がとられていること及び室内から床下への漏気による水蒸気の供給を遮断するための措置が講じられていること。 (iv) (i)から(iii)までに掲げるものと同等の劣化の軽減に有効な措置が講じられていることが確かめられたものであること。 b 土台 土台が次の(1)から(iii)までのいずれかに適合し、かつ、土台に接する外壁の下端に水切りが設けられていること。ただし、aの(iii)に掲げる基準に適合している場合にあっては、bに掲げる基準に適合していることを要しない。 C 浴室及び脱衣室 浴室及び脱衣室の壁の軸組等(室内側に露出した部分を含む。)及び床組(1階の浴室廻りで布基礎の上にコンクリートブロックを積み上げて腰壁とした部分又はコンクリート造の腰高布基礎とした部分を除き、浴室又は脱衣室が地上2階以上の階にある場合にあっては下地材を含む。)並びに浴室の天井が、次の(i)から(iii)までのいずれか又はaの(i)から(iv)までのいずれかに適合していること。 ② 等級2 a 外壁の軸組等 (v) 直交集成板を用いる場合であって、基礎と接する直交集成板が、(i)から(iv)までのいずれか及び①bの(i)又は(ii)に掲げるものと同等の劣化の軽減に有効な措置が講じられていることが確かめられたものであり、かつ、基礎と接する直交集成板の外壁側面下端に水切りが設けられていること、当該直交集成板と基礎との間に防水上有効な措置がとられていること及び室内から床下への漏気による水蒸気の供給を遮断するための措置が講じられていること。 (vi) (i)から(v)までに掲げるものと同等の劣化の軽減に有効な措置が講じられていることが確かめられたものであること。 5 温熱環境・エネルギー消費量に関すること 5-2 一次エネルギー消費量等級 (2) 基本原則 イ定義 ① 「設計一次エネルギー消費量」とは、住宅における実際の設計仕様の条件を基に算定した一次エネルギー消費量をいい、等級3、4又は5への適合判定にあっては基準省令第4条第1項に定める方法により、等級6、7又は8への適合判定にあっては基準省令第13条第1項に定める方法により求めるものとする。 (評価事項) 等級8:設計一次エネルギー消費量の極めて著しい削減のための対策が講じられていること。 等級7:設計一次エネルギー消費量のより著しい削減のための対策が講じられていること。 (評価基準(新築住宅)) イ等級8 設計一次エネルギー消費量が、基準一次エネルギー消費量の値を上回らないこと。なお、この場合に明示することができる床面積当たりの設計一次エネルギー消費量 (ETA) 及び基準省令第2条第1項に定めるエネルギー利用効率化設備(以下単に「エネルギー利用効率化設備」といい、(3)並びに(4)イ①、ロ①及びハ①にあってはコージェネレーション設備を除き、(4)イ② bにあっては当該設備に限る。)による設計一次エネルギー消費量の削減率(E)は、それぞれ次の(式1)及び(式2)により算出し、床面積当たりの設計一次エネルギー消費量 (ETA)にあっては整数未満の端数を切り上げた整数とし、エネルギー利用効率化設備による設計一次エネルギー消費量の削減率(E)にあっては整数未満の端数を切り捨てた整数とすること。 口等級7 設計一次エネルギー消費量が、基準一次エネルギー消費量の値を上回らないこと。なお、この場合に明示することができる床面積当たりの設計一次エネルギー消費量 (ETA) 及びエネルギー利用効率化設備による設計一次エネルギー消費量の削減率(E)は、それぞれイの(式1)及び(式2)により算出し、床面積当たりの設計一次エネルギー消費量 (ETA)にあっては整数未満の端数を切り上げた整数とし、エネルギー利用効率化設備による設計一次エネルギー消費量の削減率(E)にあっては整数未満の端数を切り捨てた整数とすること。 ハ等級6 次のいずれかに掲げる基準に適合していること。 ① 設計一次エネルギー消費量が、基準一次エネルギー消費量の値を上回らないこと。なお、この場合に明示することができる床面積当たりの設計一次エネルギー消費量 (ETA)及びエネルギー利用効率化設備による設計一次エネルギー消費量の削減率(E)は、それぞれイの(式1)及び(式2)により算出し、床面積当たりの設計一次エネルギー消費量 (ETA)にあっては整数未満の端数を切り上げた整数とし、エネルギー利用効率化設備による設計一次エネルギー消費量の削減率(E)にあっては整数未満の端数を切り捨てた整数とすること。 (評価基準(既存住宅)) イ等級8 次に掲げる基準に適合していること。 ① 目視・計測等 (仕上げ材等により隠蔽されている部分に係るものを含む。以下この(4)において同じ。)により確認された評価対象住戸の現況又は評価対象住戸の図書等に記載された内容が、(3)イの基準に適合していること。なお、この場合に明示することができる床面積当たりの設計一次エネルギー消費量 (ETA) 及びエネルギー利用効率化設備による設計一次エネルギー消費量の削減率(E)は、それぞれ(3)イの(式1)及び(式2)により算出し、床面積当たりの設計一次エネルギー消費量 (ETA)にあっては整数未満の端数を切り上げた整数とし、エネルギー利用効率化設備による設計一次エネルギー消費量の削減率(E)にあっては整数未満の端数を切り捨てた整数とすること。 口等級7 次に掲げる基準に適合していること。 ① 目視・計測等により確認された評価対象住戸の現況又は評価対象住戸の図書等に記載された内容が、(3)ロの基準に適合していること。なお、この場合に明示することができる床面積当たりの設計一次エネルギー消費量 (ETA) 及びエネルギー利用効率化設備による設計一次エネルギー消費量の削減率(E)は、それぞれ(3)イの(式1)及び(式2)により算出し、床面積当たりの設計一次エネルギー消費量 (ETA)にあっては整数未満の端数を切り上げた整数とし、エネルギー利用効率化設備による設計一次エネルギー消費量の削減率(E)にあっては整数未満の端数を切り捨てた整数とすること。 ハ等級6 次のいずれかに掲げる基準に適合していること。 ① 目視・計測等により確認された評価対象住戸の現況又は評価対象住戸の図書等に記載された内容が、(3)ハの基準に適合していること。なお、この場合に明示することができる床面積当たりの設計一次エネルギー消費量 (ETA) 及びエネルギー利用効率化設備による設計一次エネルギー消費量の削減率(E)は、それぞれ(3)イの(式1)及び(式2)により算出し、床面積当たりの設計一次エネルギー消費量 (ETA)にあっては整数未満の端数を切り上げた整数とし、エネルギー利用効率化設備による設計一次エネルギー消費量の削減率(E)にあっては整数未満の端数を切り捨てた整数とすること。 ホ等級4 次に掲げる基準に適合していること。 ① 目視・計測等により確認された評価対象住戸の現況又は評価対象住戸の図書等に記載された内容が、(3)ホの基準に適合していること。 6-3 室内空気中の化学物質の濃度等 (3) 評価基準(新築住宅) ロ測定等の方法 測定等は、次の①から③までに掲げる方法によること。ただし、同等の信頼性が確保できる方法又は測定等の対象となる特定測定物質の濃度の過小な評価が行われず、かつ、測定等の対象とならない化学物質による測定等の結果への影響の程度が十分に小さい方法にあっては、①から③までに掲げる方法に代えることができる。 ② 採取した空気について、ホルムアルデヒドにあってはDNPH誘導体化による固相吸着一溶媒抽出法及び高速液体クロマトグラフ法により、トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びスチレンにあっては固相吸着一溶媒抽出法、固相吸着一加熱脱着法又は容器採取法及びガスクロマトグラフー質量分析法により、濃度を求めること。 附則 この告示は、令和七年十二月一日から施行する。

解決される課題・利点

  • 住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく評価方法基準が改正される。
  • 主要な変更点は、新築住宅の劣化対策等級(構造躯体等)において、木造住宅の防腐・防蟻処理に関するK3相当以上の工場処理の要件化、直交集成板使用時の基礎との接続部の防水・防湿措置の強化が挙げられる。
  • 温熱環境・エネルギー消費量では、設計一次エネルギー消費量の算定方法が等級6~8に対応して詳細化され、既存住宅の評価基準も省エネルギー性能や劣化対策、室内空気中の化学物質濃度測定方法(ホルムアルデヒド等の分析方法)に関する規定が拡充される。

懸念点・リスク

  • 本告示改正は、住宅の長期的な性能維持と居住者の健康確保、そして環境負荷低減という多岐にわたる課題解決を目指しています。
  • 具体的には、木造住宅における構造躯体の劣化対策基準を厳格化することで、住宅の耐久性を向上させ、建て替えサイクルを長期化することで資源の有効活用と廃棄物削減に貢献します。
  • 特に、直交集成板などの新素材利用における詳細な防水・防湿措置の導入は、新たな建築工法に対する品質保証を強化し、潜在的な構造問題を防ぐ上で重要です。
  • また、温熱環境・エネルギー消費量の評価基準の高度化は、より高性能な省エネルギー住宅の普及を促し、国の脱炭素目標達成に寄与します。
  • さらに、既存住宅における化学物質濃度の測定方法を詳細化することで、室内空気質の改善に向けた取り組みを促進し、居住者の健康保護を強化します。

法令情報

法令番号
建築
公布日
Sun Sep 01 2024 00:00:00 GMT+0900 (Japan Standard Time)
掲載
号外197 16P~22P
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