低重要度
法規的告示
行政 › 税制
2025/12/19 (号外277)
租税特別措置法施行令第二十五条の十七第七項第二号イ、ロ22及びホの規定に基づき、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、国土交通大臣及び環境大臣が財務大臣と協議して定める業務、事業、方法及び所轄庁を定める告示の一部を改正する告示
告示の概要
租税特別措置法施行令に基づく、公益法人等への税制優遇措置に関する業務、事業、方法、所轄庁を定める告示が改正される。特に、基金への財産組入れに関する要件が詳細化され、公益信託に関する規定が追加される。これには、合議制の機関設置や信託管理人の同意、基金明細書の提出・保存義務などが含まれる。本告示は、公益信託に関する法律の施行日である令和8年4月1日から施行される。
解決される課題・利点
- この告示改正は、租税特別措置法に基づく公益法人等への税制優遇措置の適用要件を明確化し、特に公益信託制度を活用した場合の適格性を整備することで、寄付文化の促進と公益活動の活性化を目的としています。
- 従来の規定では、公益信託に関する法律が制定されていなかったため、公益信託を通じた寄付が税制優遇の対象となるための具体的な基準が不明瞭でした。
- 今回の改正により、公益信託を活用した基金への財産組入れに関する要件(合議制機関の設置、信託管理人の同意、基金明細書の提出・保存義務)が明確化され、寄付者は安心して公益信託を通じて寄付を行うことができるようになります。
- これにより、公益信託を通じた資金が、より透明かつ確実に公益性の高い業務や事業に充当されることが期待され、ひいては社会全体の公益増進に貢献するでしょう。
懸念点・リスク
- 公益信託制度を活用した税制優遇措置は、公益活動を促進する一方で、その運用において不正や濫用が発生しないかという懸念が残ります。
- 基金への財産組入れに関する要件が明確化されたとはいえ、合議制の機関や信託管理人の実効的な監督機能が十分に発揮されるか、また、基金明細書の提出・保存義務が適切に履行されるかどうかが重要です。
- 特に、公益信託の性質上、専門的な知識が求められるケースも多く、監督体制が不十分であれば、資金が意図せず目的外利用されたり、税制優遇の恩恵が不正に享受されたりするリスクが考えられます。
- また、公益信託に関する法律が新しく施行されるため、その解釈や運用に関する混乱が生じる可能性もあります。
- 公益法人や信託管理人への十分な情報提供と研修、そして監督官庁による厳格な監査体制の構築が不可欠であり、これらの対策が不十分であれば、制度の信頼性が損なわれる恐れがあります。
法令情報
- 法令番号
- 内閣府、総務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省告示第十号
- 公布日
- 2025/12/19
- 掲載
- 号外277 17P-18P
原文
租税特別措置法施行令(次項において「令」という。)第二十五条の十七第七項第二号イ、ロ 2、ホ及びへに規定する業務、事業又は事務及び所轄庁は、別表の上欄に掲げる公益法人等(同 項に規定する公益法人等をいう。次項において同じ。)の区分に応じ、それぞれ同表の中欄及び 下欄に掲げるとおりとする。 2 令第二十五条の十七第七項第二号イ、ロ2、ホ及びへに規定する方法は、次に掲げる要件を 満たすことにつき、別表の上欄に掲げる公益法人等の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げ る所轄庁の証明を受けた基金に組み入れる方法とする。 二 当該基金が、別表の上欄に掲げる公益法人等の区分に応じ、それぞれ同表の中欄に掲げる 業務、事業又は事務に充てられることが確実であること。 四当該基金への財産の組入れ、当該基金に組み入れた財産の運用、当該基金に組み入れた財 産の運用によって生じた利子その他の収入金の使途等基金の管理及び運用に関する重要事項 について審議する合議制の機関を設置していること(当該基金が公益信託(公益信託に関す る法律(令和六年法律第三十号)第二条第一項第一号に規定する公益信託をいう。以下この 号及び次号並びに別表において同じ。)に係るものである場合には、当該合議制の機関を設置 していること又は当該公益信託の信託行為において、当該公益信託の信託管理人(同法第四 条第二項第二号に規定する信託管理人をいう。次号において同じ。)の同意を得る旨の定めが あること。)。 五当該基金に組み入れた財産の種類、贈与又は遺贈(以下この号において「贈与等」という。) をした者の当該財産の取得価額、当該財産の贈与等の時における価額(当該贈与等に係る財 産の譲渡をし、当該譲渡による収入金額の全部に相当する金額をもって資産を取得した場合 には当該譲渡による収入金額、当該資産の種類及び取得価額を含む。)及びその他参考となる べき事項を記載した基金明細書であって監事の監査(当該基金が公益信託に係るものである 場合には、当該公益信託の信託管理人の承認)を受けたものを、毎事業年度(当該基金が公益 信託に係るものである場合には、毎信託事務年度)終了後三月以内に、別表の上欄に掲げる公 益法人等の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる所轄庁に提出するとともに、その写し を作成した日の属する事業年度(当該基金が公益信託に係るものである場合には、信託事務 年度)の翌年度の開始の日から五年間、当該公益法人等の主たる事務所の所在地(当該基金 が公益信託に係るものである場合には、当該公益信託の受託者の住所若しくは居所又は本店 若しくは主たる事務所の所在地)に保存することとしていること。 附則 備考 表中の[ ] の記載は注記である。 この告示は、公益信託に関する法律(令和六年法律第三十号)の施行の日(令和八年四月一日)から施行する。