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中重要度 法規的告示 交通 › 道路交通
2025/07/08 (号外156)

自動車の点検及び整備に関する手引の一部を改正する告示

告示の概要

本告示は、「自動車の点検及び整備に関する手引」の一部を改正する。主な変更点は以下の通り。 1. **日常点検におけるブレーキ・ペダルの点検方法の追加**: ブレーキ・ペダルの操作量異常を検知するセンサーが装着された自動車に対し、スキャンツールによる車載式故障診断装置(OBD)の結果を読み取る、または制動装置の識別表示の異常点灯を目視で確認することによる点検方法が追加された。 2. **電子制御装置に関する整備の明確化**: 特定整備事業における「分解整備」の対象に「電子制御装置」が追加され、これに伴い、点検計器や工具に関する要件が見直されている。特に、OBDが装着されている自動車については、車載式故障診断装置の診断結果による点検が可能な旨が明記された。 これらの改正は、自動車の高度化、特に電子制御システムや自動運転技術の進展に対応するための整備基準の更新を目的としている。

解決される課題・利点

  • この告示改正は、現代の自動車技術の高度化と複雑化に伴う複数の課題を解決しようとするものです。
  • 第一に、**電子制御システム搭載車の点検精度と効率性の向上**が図られます。
  • 従来の目視や物理的検査では検知が困難な電子制御系の異常を、車載式故障診断装置(OBD)を用いた診断によって正確かつ迅速に特定できるため、点検の質が高まります。
  • これにより、潜在的な故障を早期に発見し、予期せぬトラブルや事故を未然に防ぐことが可能となり、自動車の安全性向上に大きく貢献します。
  • 第二に、**自動車整備業界の技術革新への適応**が促進されます。

懸念点・リスク

  • 本告示改正には、いくつかの懸念点と内包する問題点も存在します。
  • まず、**新たな診断技術への対応に伴う整備事業者側の負担増大**が挙げられます。
  • 車載式故障診断装置(OBD)による診断は高度な専門知識と高価なスキャンツールの導入を必要とします。
  • 特に中小規模の整備工場では、こうした設備投資や従業員の再教育にかかる費用が経営を圧迫する可能性があります。
  • 技術習得の遅れや設備投資の困難さが原因で、一部の整備工場が対応できなくなり、結果として整備サービスの提供格差や事業撤退につながる恐れがあります。

法令情報

法令番号
国土交通省告示第五百十五号
公布日
2025/07/08
掲載
号外156 11P~17P
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