告示の概要
著作権法施行令の一部改正。著作権法改正に伴い、手数料額の明確化(一件につき6,900円、一部13,800円)、申請書記載事項の整備(著作物の題号、種類、補償金算定基礎など)、担保金取戻し額の算定方法の規定、実演等の放送等に関する裁定申請への準用規定を整備する。また、関連する条文番号や用語の変更、目次や附則の修正も行う。
解決される課題・利点
- 本政令改正は、著作権法の改正に伴う手数料や申請手続きの明確化、新たな情報財産権の保護措置などを通じ、デジタルコンテンツ時代の著作権制度の適正な運用を確保することを目的としています。
- 手数料の明確化は、利用者にとっての予見性を高め、手続きの透明性を向上させます。
- 申請書記載事項の整備は、著作物に関する情報が正確かつ網羅的に提出されることを促し、権利処理の迅速化に貢献します。
- 特に、インターネット上での著作物利用が増加する中で、実演家やレコード製作者などの著作隣接権者に対する保護強化は、クリエイティブ産業の健全な発展に不可欠です。
- 担保金取戻し額の算定方法の明確化は、関係者間のトラブルを未然に防ぎ、円滑な権利行使を支援します。
懸念点・リスク
- 著作権法施行令の改正は、デジタルコンテンツの保護強化に貢献する一方で、いくつかの懸念点も内包しています。
- 手数料の増額は、特に個人クリエイターや中小事業者にとって、申請手続きの費用負担が増加し、権利保護を断念するケースを増やす可能性があります。
- また、申請書記載事項の細分化や追加は、手続きを複雑化させ、専門知識を持たない利用者にとってはハードルが高くなる恐れがあります。
- 著作物の題号や種類、補償金算定基礎に関する詳細な記載義務は、情報収集や書類作成の事務負担を増大させ、行政手続きの効率性を阻害する可能性もあります。
- 実演等の放送等に関する裁定申請への準用規定は、著作隣接権者の保護を強化するものの、権利調調整のプロセスが複雑化し、裁定に時間がかかることで、コンテンツの迅速な利用を妨げる可能性も懸念されます。
法令情報
- 法令番号
- 政令第二百四十一号
- 公布日
- 2025/07/02
- 掲載
- 号外151 6P
原文
著作権法施行令の一部を改正する政令をここに公布する。 御名御璽 令和七年七月二日 内閣総理大臣 石破 茂 政令第二百四十一号 著作権法施行令の一部を改正する政令 内閣は、著作権法の一部を改正する法律(令和五年法律第三十三号)の施行に伴い、並びに著作権 法(昭和四十五年法律第四十八号)第六十七条の三第六項(同法第百三条において準用する場合を含 む。)において準用する同法第六十七条第四項、同法第七十条(同法第百三条において準用する場合を 含む。)及び同法第百四条の二十一第三項の規定により読み替えて適用する同法第六十七条の二第九項 (同法第百三条において準用する場合を含む。)の規定に基づき、この政令を制定する。 著作権法施行令(昭和四十五年政令第三百三十五号)の一部を次のように改正する。 目次中「第十二条の二」を「第十二条」に改める。 第七条の五を削る。 第七条の六中「の政令」を「(法第百三条において準用する場合を含む。)の政令」に改め、第六章中 同条を第七条の五とする。 第八条を次のように改める。 (手数料) 第八条 法第六十七条第四項(法第六十八条第四項(法第六十九条第二項及び第百三条において準用 する場合を含む。)及び第百三条において準用する場合を含む。)の政令で定める手数料の額は、一件 につき六千九百円とする。 2 法第六十七条の三第六項(法第百三条において準用する場合を含む。)において準用する法第六十 七条第四項の政令で定める手数料の額は、一件につき一万三千八百円とする。 第八条の二及び第十一条を削る。 第十条第一項中「第六十九条」を「第六十九条第一項」に改め、同項第一号を次のように改める。 一 前条第一項各号に掲げる事項 第十条第一項第二号中「ないとき」を「なく」に改め、同条を第十一条とする。 第九条第一項第一号を次のように改める。 一 申請者の氏名又は名称及び住所又は居所並びに法人にあつては代表者の氏名 第九条第一項中第三号を第六号とし、第二号を第五号とし、第一号の次に次の三号を加える。 二 著作物の題号(題号がなく、又は不明であるときは、その旨)及び著作者名(著作者名が表示 されておらず、又は不明であるときは、その旨) 三著作物の種類及び内容又は体様 四 補償金の額の算定の基礎となるべき事項 第九条第二項第一号を次のように改める。 一 申請に係る著作物の体様を明らかにするため必要があるときは、その図面、写真その他当該著 作物の体様を明らかにする資料 第九条を第十条とし、第八条の次に次の一条を加える。 (担保金の取戻し) 第九条 法第六十七条の二第九項(法第百三条において準用する場合及び同項(法第百三条において 準用する場合を含む。)の規定を法第百四条の二十一第三項の規定により読み替えて適用する場合を 含む。以下この条において同じ。)の規定により法第六十七条の二第九項に規定する者が取り戻すこ とができる額は、同項に規定する担保金の額から同条第八項(法第百三条において準用する場合及 び同項(法第百三条において準用する場合を含む。)の規定を法第百四条の二十一第三項の規定によ り読み替えて適用する場合を含む。)の規定により著作権者又は著作隣接権者が弁済を受けることが できる額を控除した額とする。 第十二条を次のように改める。 (実演等の放送等に関する裁定の申請) 第十二条 第十条の規定は、法第百三条において準用する法第六十八条第一項の裁定について準用す る。この場合において、第十条第一項第二号及び第三号並びに第二項第一号及び第三号中「著作物」 とあるのは「実演、レコード、放送又は有線放送」と、同条第一項第二号中「著作者名(著作者名」 とあるのは「実演家、レコード製作者、放送事業者又は有線放送事業者の氏名又は名称(氏名又は 名称」と、同項第五号及び第六号並びに同条第二項第二号中「著作権者」とあるのは「著作隣接権 者」と読み替えるものとする。 第十二条の二を削る。 第五十四条第一項中「第七十条第三項」を「第六十八条第三項」に改める。 附則第四条中「第十条第一項」を「第十一条第一項」に、「添附し」を「添付し」に改める。 附則 この政令は、著作権法の一部を改正する法律の施行の日(令和八年四月一日)から施行する。 以下略