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法規的告示
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2025/08/19 (本紙1530)
農業近代化資金融通法第二条第三項第四号の規定に基づき、同号の農林水産大臣が定める利率を定める件の一部を改正する件
施行日:公布日(2025/08/19)から施行
この日から施行・適用される法令です。
告示の概要
農業近代化資金融通法第二条第三項第四号に基づき、農林水産大臣が定める利率に関する告示を改正。全体の貸付利率を年1.9%から年2.0%に引き上げ、都道府県が利子助成を行う資金については、利率から利子助成金を控除した率が年1.9%以内となる場合に、年3.15%から年3.25%に引き上げる。既存の貸付契約には改正前の利率が適用される。
解決される課題・利点
- この告示改正は、農業近代化資金融通制度における利率の市場実勢への対応と、制度の持続可能性確保という課題を解決します。
- 農業近代化資金は、農業経営の近代化や規模拡大、生産性の向上を目指す農業者にとって不可欠な政策金融であり、その安定的な供給は食料自給率の向上や農業振興に直結します。
- 金融市場の金利変動、特に上昇局面において、従来の低金利を維持し続けることは、資金を供給する側のコスト増大を招き、制度全体の健全な運営を困難にする可能性があります。
- 本改正により、利率を適正水準に引き上げることで、資金提供者(国や金融機関)のコストを補填し、制度の持続性を確保します。
- また、都道府県による利子助成との関係性を明確にすることで、地域の実情に応じた柔軟な支援を可能にし、限られた財源の中で効率的かつ効果的な農業支援が続けられる体制を維持するという課題にも対応しています。
懸念点・リスク
- 農業近代化資金融通制度における利率の引き上げは、農業者、特に経営基盤が盤石でない小規模農家や新規参入者にとって、資金調達コストの増加という直接的な負担増をもたらす懸念があります。
- 現在、飼料、肥料、燃料などの生産資材価格が高騰し、農業経営を圧迫している状況下で、融資金利の引き上げは、さらなるコスト増となり、経営計画の見直しや設備投資の抑制を招く可能性があります。
- 特に、長期的な視野で大規模な設備投資を計画している農業者にとっては、金利負担の増加が事業採算性を悪化させ、近代化の取り組みを遅らせる要因となりかねません。
- また、都道府県による利子助成がある場合でも、その助成率や期間によっては、金利引き上げによる影響を完全に相殺できない可能性もあります。
- 政策金融が目指す「農業の近代化」という目標達成のために、農業者の意欲を削ぐことなく、持続的な支援を続けるためには、金利負担と経営実態のバランスを慎重に考慮し、必要に応じて追加的な支援策を講じる必要性も内包しています。
法令情報
- 法令番号
- 農林水産省告示第千二百十八号
- 公布日
- 2025/08/19
- 掲載
- 本紙1530 3P
原文
農業近代化資金融通法(昭和三十六年法律第二百二号)第二条第三項第四号の規定に基づき、平成十四年農林水産省告示第千百八十二号(農業近代化資金融通法第二条第三項第四号の規定に基づき、同号の農林水産大臣が定める利率を定める件)の一部を次のように改正する。令和七年八月十九日農林水産大臣 小泉進次郎次の表により、改正前欄に掲げる規定の傍線を付した部分をこれに対応する改正後欄に掲げる規定の傍線を付した部分のように改める。(中略:利率の表)附則この告示は、公布の日から施行する。この告示の施行前に貸し付けられた農業近代化資金についての農業近代化資金融通法第二条第三項第四号の農林水産大臣が定める利率については、なお従前の例による。