告示の概要
本告示は、「食品、添加物等の規格基準」を改正し、食品中の残留農薬基準値(MRLs: Maximum Residue Levels)を更新する。特に、イソチアニル、クロフェンテジン、バリダマイシン、ブロフラニリドといった農薬について、米、メロン類果実、りんご、日本なし、びわ、もも、バナナ、茶、だいこん類の葉、レタス、レモン、グレープフルーツ、ライム、小麦、大麦、ライ麦、そば、その他の穀類、カリフラワー、ブロッコリー、ねぎ、その他のオイルシードなど、様々な食品における残留限度が変更される。改正は告示の日から施行されるが、一部の農薬については1年間の猶予期間が設けられる。
解決される課題・利点
- この告示改正は、食品中の残留農薬基準値を最新の科学的知見と国際的な基準に照らして見直し、消費者の健康保護と食品の安全性向上に資することを目的としています。
- 農薬の使用実態や国際的な基準の変化、あるいは新たな毒性評価結果が判明した場合、既存の残留基準を適宜改定することは、食品が市場に出回る際の安全性を確保するために不可欠です。
- 特に、多様な食品カテゴリーにおける残留限度の見直しは、食品の供給チェーン全体における生産者、加工業者、流通業者に対し、より厳格な農薬管理を求めることになり、結果として、より安全な食品が消費者に供給される体制を強化します。
- また、一部の農薬に1年間の猶予期間を設けることで、生産者が新たな基準に対応するための準備期間を確保し、円滑な移行を支援する配慮もなされており、産業への過度な影響を緩和しつつ、全体の食品安全レベルを引き上げるというバランスの取れた課題解決を目指しています。
懸念点・リスク
- 食品中の残留農薬基準値の改正は、生産者や食品産業に大きな影響を与える可能性があります。
- 特に、一部の農薬について1年間の猶予期間が設けられているものの、新たな基準への適合には、農薬の使用方法の見直し、栽培管理の変更、場合によっては新たな品種の導入など、相当な時間とコストがかかる場合があります。
- 中小規模の生産者にとっては、これらの変更への対応が経営を圧迫する要因となる懸念があります。
- また、輸入食品に関しても同様に新たな基準が適用されるため、国際貿易における摩擦が生じる可能性も考慮する必要があります。
- さらに、消費者がこれらの基準変更を正確に理解し、食品の安全性に対する信頼を維持するためには、政府や関連機関による透明性の高い情報公開と丁寧な説明が不可欠です。
法令情報
- 法令番号
- 内閣府告示第七号
- 公布日
- 2026/02/19
- 掲載
- 号外35 4P~12P
原文
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第十三条第一項の規定に基づき、食品、添加物等の規格基準の一部を改正する告示を次のように定める。 食品、添加物等の規格基準の一部を改正する告示 食品、添加物等の規格基準(昭和三十四年厚生省告示第三百七十号)の一部を次のように改正する。 次の表により、改正前欄に掲げる規定の傍線を付した部分をこれに順次対応する改正後欄に掲げる規定の傍線を付した部分のように改め、改正前欄及び改正後欄に対応して掲げるその標記部分に二重傍線を付した規定(以下「対象規定」という。)は、改正前欄に掲げる対象規定で改正後欄にこれに対応するものを掲げていないものは、これを削り、改正後欄に掲げる対象規定で改正前欄にこれに対応するものを掲げていないものは、これを加える。 (中略) 附則 この告示は、告示の日から施行する。ただし、米に残留するイソチアニルの量の限度、メロン類果実、メロン類果実(果皮を含む。)、りんご、日本なし、西洋なし、びわ、びわ(果梗を除き、果皮及び種子を含む。)、もも、もも(果皮及び種子を含む。)、バナナ及び茶に残留するクロフェンテジンの量の限度、だいこん類の葉、レタス、レモン、グレープフルーツ及びライムに残留するバリダマイシンの量の限度並びに小麦、大麦、ライ麦、そば、その他の穀類、カリフラワー、ブロッコリー、ねぎ及びその他のオイルシード(オオバコの種子、チアの種子(チアシード)及びプランタゴ・オバタの種子に限る。)に残留するブロフラニリドの量の限度に係る改正規定は、告示の日から起算して一年を経過した日から施行する。