告示の概要
本告示は、「気象庁船舶気象無線通報規則」の一部を改正する。主な変更点は以下の通り。 1. **船舶気象通報の通信方式の変更**: 従来の「インマルサット高機能グループ呼び出し」に加え、新たに「高機能グループ呼出し」による通信方式が導入される。 2. **衛星通信システムに「イリジウム」を追加**: 従来の「インマルサット」に加え、新たに「イリジウム」衛星通信システムが船舶通報に利用可能となる。これに伴い、「イリジウム」システムの電波の型式(Q7W)と周波数の帯域(1618.25-1626.5MHz)が新たに規定される。 本告示は令和七年七月二十四日から施行され、施行日九時以降の通報から適用される。
解決される課題・利点
- この告示改正は、船舶気象通報の信頼性と利便性を向上させ、海上交通の安全性を強化するという重要な課題を解決しようとするものです。
- 第一に、**船舶気象通報の通信インフラの冗長性と頑健性の確保**に貢献します。
- 従来のインマルサットシステムに加え、イリジウム衛星通信システムを導入することで、通信手段の多様化が図られます。
- これにより、特定のシステム障害や地理的制約による通信途絶のリスクが低減され、より広範な海域で安定した気象情報の受信が可能となり、悪天候下での船舶の安全運航に必要な情報提供が途切れることなく行われるようになります。
- 第二に、**新たな通信技術の活用による情報提供能力の向上**が期待されます。
懸念点・リスク
- 本告示改正には、いくつかの懸念点と内包する問題点も存在します。
- まず、**新しい通信システムへの移行と既存設備の更新にかかる負担**が挙げられます。
- 船舶がイリジウムシステムを利用するためには、対応する通信機器の導入やソフトウェアの更新が必要となる場合があります。
- 特に中小規模の船舶や古い設備を使用している船舶にとっては、これらの設備投資が大きな経済的負担となり、移行が遅れる可能性があります。
- 結果として、すべての船舶が新しい恩恵を享受するまでには時間がかかり、過渡期には情報アクセスの格差が生じる懸念があります。
法令情報
- 法令番号
- 気象庁告示第四号
- 公布日
- 2025/07/08
- 掲載
- 号外156 18P~18P
原文
気象業務法施行規則(昭和二十七年運輸省令第百一号)第四十六条の規定に基づき、気象庁船舶気象無線通報規則(昭和三十五年気象庁告示第十三号)の一部を次のように改正する。 令和七年七月八日 気象庁長官 野村 竜一 次の表により、改正前欄及び改正後欄に対応して掲げるその標記部分に二重傍線を付した規定は、当該規定を改正後欄に掲げるもののように改める。 第二条 船舶通報は、高機能グループ呼出しにより行うものとし、衛星通信システム、電波の型式及び周波数の帯域は、次の表のとおりとする。 衛星通信システム 電波の型式 周波数の帯域 インマルサット G1D 1530-1545MHz イリジウム Q7W 1618.25-1626.5MHz 附則 この告示は、令和七年七月二十四日から施行する。 改正後の規定は、施行日の九時以降に行う通報について適用し、同日九時前に行う通報については、なお従前の例による。