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2026/01/20 (本紙1629)

中小漁業融資保証法第六十九条第一項の主務大臣が定める利息を定める件の一部を改正する件

施行日:公布日(2026/01/20)から施行

この日から施行・適用される法令です。

告示の概要

中小漁業融資保証法第六十九条第一項に基づき主務大臣が定める利息が改正される。借入金の条件として定められた利率が年三・四五パーセントを超える場合、「年三・四五パーセント」により計算されていた利息が、改正後は「年三・七五パーセント」を超える場合に「年三・七五パーセント」により計算されることになる。この告示は公布日から施行され、施行前に成立した保険関係については従前の規定が適用される。

解決される課題・利点

  • この告示改正は、中小漁業融資保証制度における利息計算の基準を、市場金利の実勢に合わせて見直すことで、制度の財務健全性と持続可能性を高めることを目指しています。
  • これまでの利息基準が市場金利と乖離していた場合、保証事業を行う機関は適切なリスク評価に基づいて保証料を設定することが難しく、結果として保証機関の財政が不安定になるリスクがありました。
  • 今回の改正により、金利上限を年3.45%から年3.75%に引き上げることで、保証機関がより適正な利息水準を維持できるようになり、漁業者が直面する金融リスクを適切に評価し、責任ある融資・保証慣行を促進することが期待されます。
  • これにより、中小漁業者の経営安定を支える金融インフラの基盤が強化され、漁業セクター全体の発展に貢献する可能性があります。

懸念点・リスク

  • 中小漁業融資保証の利息基準引き上げは、特に経営規模が小さく、資金力に乏しい中小漁業者にとって、資金調達コストの増加という形で経営に新たな負担をもたらす懸念があります。
  • 漁業は天候や水産資源の変動、燃油価格の高騰など、不確実性の高い事業であり、わずかな金利上昇であっても経営を圧迫し、廃業に追い込まれるリスクを高める可能性があります。
  • 融資保証制度は、市場の金融機関ではリスクが高すぎると判断されやすい中小漁業者の資金アクセスを支援するために存在しますが、金利の上昇がそのアクセスのハードルを上げることになりかねません。
  • また、既存の保険関係には従前の規定が適用されるものの、新規の融資や保証申請において、この改定が実質的な資金調達コストの増加として作用することは避けられないでしょう。
  • 漁業従事者の高齢化や後継者不足が進む中で、このような金融コストの増加は、一層の事業縮小や離職を招く可能性も内包しています。

法令情報

法令番号
財務省 農林水産省 告示第三号
公布日
2026/01/20
掲載
本紙1629 3P
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