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2025/07/02 (号外151)
事業性融資の推進等に関する法律第十二条第一項に規定する主務省令で定める契約等を定める命令
告示の概要
事業性融資の推進等に関する法律第十二条第一項に基づき、主務省令で定める契約等を規定する命令。法人による保証契約のうち、求償権に係る債務が連帯債務である場合(連帯債務者全員が法人である場合を除く)、求償権に係る債務を主たる債務とする保証契約が締結されている場合、または求償権に係る債務を生活資産担保権で担保する場合などを定める。また、生活資産担保権の目的となる資産として自動車や差し押さえられない財産を規定し、連帯債務の場合の適用条件(求償権が連帯債務である場合など)や、個人保証契約の停止条件・解除条件に関する詳細も定める。
解決される課題・利点
- 本命令は、事業性融資における個人保証の過度な依存を抑制し、経営者の個人保証に代わる新たな担保形態としての「生活資産担保権」の活用を促進することで、企業の資金調達を円滑化することを目的としています。
- 特に、法人による保証契約における個人保証の範囲を明確化し、生活資産を直接的な担保とすることを制限することで、中小企業経営者が事業失敗時に個人資産を失うリスクを軽減し、再チャレンジしやすい環境を整備します。
- これにより、経営者のリスク許容度が高まり、新規事業への挑戦や事業拡大が促進され、経済全体の活性化に貢献します。
- また、連帯債務や求償権に関する規定を詳細に定めることで、契約の法的安定性が向上し、金融機関と企業双方にとって予見可能性の高い取引環境が整備されることが期待されます。
懸念点・リスク
- 本命令は個人保証の抑制を目指す一方で、いくつかの懸念点も内包しています。
- まず、「生活資産担保権」という新たな概念の導入は、その定義や対象資産の範囲、評価方法が複雑であり、金融機関にとって担保評価やリスク管理の負担が増大する可能性があります。
- 特に、法人でない者の生活資産の評価は、客観的な基準が確立されにくく、過小評価や過大評価のリスクが生じる恐れがあります。
- また、個人保証を抑制する一方で、金融機関が新たな担保形態の活用に慎重になり、結果として融資が停滞する可能性も指摘できます。
- これにより、意図せず中小企業の資金調達が困難になる「貸し渋り」の状況を招くリスクも考えられます。
法令情報
- 法令番号
- 内閣府・財務・農林水産・経済産業令第一号
- 公布日
- 2025/07/02
- 掲載
- 号外151 58P~59P
原文
事業性融資の推進等に関する法律第十二条第一項に規定する主務省令で定める契約等を定める命令を ここに公布する。 御名御璽 令和七年七月二日 内閣総理大臣 石破 茂 財務大臣 加藤勝信 農林水産大臣 小泉進次郎 経済産業大臣武藤容治 内閣府・財務・農林水産・経済産業令第一号 事業性融資の推進等に関する法律第十二条第一項に規定する主務省令で定める契約等を定める 命令 事業性融資の推進等に関する法律(以下「法」という。)第十二条第一項に規定する主務省令 で定める契約は、特定被担保債権に係る債務(同項に規定する特定被担保債権に係る債務をいう。 以下この条において同じ。)を保証する保証契約であって保証人が法人であるもののうち、次に掲げ るものとする。 一 当該保証人が次に掲げる者のいずれかに対して有する求償権に係る債務(当該求償権に係る債 務の他の連帯債務者が負担する連帯債務を含む。以下この条において同じ。)が連帯債務であるも の(当該求償権に係る債務の連帯債務者の全員が法人であるものを除く。) イ 当該保証契約の主たる債務者 ロ 当該特定被担保債権に係る債務の連帯債務者(イに掲げる者を除く。) ハ当該特定被担保債権に係る債務を保証する他の保証人 二 当該保証人が前号ロ又はハに掲げる者に対して有する求償権に係る債務を主たる債務とする保 証契約が締結されているもの(当該保証契約に係る保証人の全員が法人である場合を除く。) 三 当該保証人が第一号ロ又はハに掲げる者に対して有する求償権に係る債務を担保する生活資産 担保権(質権、抵当権その他の担保権であって、法人でない者の所有に属する財産のうち当該者 が当該担保権の設定時において生活の本拠として使用している不動産その他これに類する生活の 用に供する資産で次項各号に掲げるものを目的とするものをいう。以下この条及び次条において 同じ。)が設定されているもの 四前三号に掲げるものに準ずる契約であって、法人でない者に対する求償権を生じさせるもの又 は求償権に係る債務を担保する生活資産担保権が設定されているもの 以下略