告示の概要
内閣府政策統括官の職務分担に関する訓令の改正により、内閣府政策統括官の人数が9人から10人に増員され、新たに「サイバー安全保障担当」が設置された。この担当は、行政機関の重要電子計算機に対する特定不正行為による被害防止のための政策企画・立案・総合調整、および関連法令に基づく事務を所掌する。
解決される課題・利点
- この訓令改正は、現代社会におけるサイバーセキュリティの脅威増大と、それに伴う国家安全保障上の課題に対応するために不可欠な措置である。
- 新たに「サイバー安全保障担当」を設置し、政策統括官を増員することで、政府全体のサイバーセキュリティ戦略の企画・立案・総合調整機能が飛躍的に強化される。
- これは、各行政機関が個々に対応していたサイバー攻撃に対して、政府横断的な統一的アプローチを可能にし、脆弱性の低減と防御能力の向上に繋がる。
- 特に、重要電子計算機に対する特定不正行為の防止に関する政策策定は、インフラ、金融、防衛といった基幹分野のデジタルシステムの安全性を確保し、国家機能の維持に直結する。
- この担当が関連法令に基づく事務を所掌することで、法的枠組みと実務の連携が強化され、サイバー安全保障体制の実効性が高まる。
懸念点・リスク
- 今回の訓令改正には、いくつかの懸念点も内包されている。
- まず、新たに設置される「サイバー安全保障担当」が、既存のサイバーセキュリティ関連組織(内閣サイバーセキュリティセンターなど)とどのように連携し、職務の重複や責任の曖昧化を避けるのかが不明確である。
- 複数の組織がサイバー安全保障に関わることで、かえって指揮系統が複雑化し、緊急時の対応が遅れるリスクも考えられる。
- 次に、政策統括官の増員に伴い、高度な専門知識と経験を持つサイバーセキュリティ人材を確保できるかどうかが課題である。
- サイバー分野の人材は世界的に不足しており、政府機関が優秀な人材を安定的に確保することは容易ではない。
法令情報
- 法令番号
- 内閣府訓令第二十号
- 公布日
- 2025/07/01
- 掲載
- 号外149 25P
原文
内閣府政策統括官の職務分担に関する訓令の一部を改正する訓令を次のように定める。 内閣総理大臣 石破 茂 令和七年七月一日 内閣府政策統括官の職務分担に関する訓令の一部を改正する訓令 内閣府政策統括官の職務分担に関する訓令(平成十三年内閣府訓令第十九号)の一部を次のように改正する。 次の表により、改正前欄に掲げる規定の傍線を付した部分をこれに対応する改正後欄に掲げる規定の傍線を付した部分のように改め、改正後欄に掲げるその標記部分に二重傍線を付した規定を加える。 [主な改正点] - 内閣府政策統括官の人数を九人から十人に変更。 - 別表の担当に「サイバー安全保障担当」を追加し、その職務を「行政各部の施策の統一を図るために必要となる重要電子計算機に対する特定不正行為による被害の防止のための基本的な政策に関する事項の企画及び立案並びに総合調整」と「重要電子計算機に対する特定不正行為による被害の防止に関する法律に基づく重要電子計算機に対する特定不正行為による被害の防止に関する事務」と規定。 附則 この訓令は、令和七年七月一日から施行する。