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2025/07/25 (本紙1514)

労働者災害補償保険法の規定による年金たる保険給付等に係る給付基礎日額の算定に用いる厚生労働大臣が定める率を定める件

告示の概要

労働者災害補償保険法に基づき、令和7年8月から令和8年7月までの年金たる保険給付、および令和7年8月1日から令和8年7月31日までの間に支給事由が生じる障害補償一時金、遺族補償一時金、複数事業労働者障害一時金、複数事業労働者遺族一時金、障害一時金、遺族一時金に係る給付基礎日額の算定に用いる厚生労働大臣が定める率を、給付基礎日額算定事由発生日の属する期間(年度)ごとに定めたもの。

解決される課題・利点

  • この告示は、労働災害補償保険制度における年金たる保険給付や一時金給付の基礎となる「給付基礎日額」を算定する際の率を、給付事由が発生した時期に応じて細かく定めるものです。
  • これにより、長期にわたる経済情勢や賃金水準の変動を適切に給付額に反映させることが可能となります。
  • 過去の賃金水準に応じて給付基礎日額を調整することで、長期にわたって給付を受け続ける受給者の生活水準が、時代の変化に取り残されることなく、常に実質的な価値を保てるよう支援します。
  • また、給付の公平性を確保し、労災保険制度が労働者の生活保障に果たす役割を強化します。
  • 特に、複数事業労働者など、多様な就労形態を持つ労働者に対しても、その労働実態に即した適正な補償を提供できる基盤を整備し、制度全体の信頼性と持続可能性を高める上で極めて重要な措置と言えます。

懸念点・リスク

  • 給付基礎日額の算定率が過去の年度ごとに細かく定められているため、制度利用者や事業主、そして制度を運用する行政側にとって、計算の複雑性が増大する可能性があります。
  • 特に、長期にわたる給付の場合、適用される率の確認や計算に手間がかかり、誤解やミスの原因となる懸念があります。
  • また、過去の賃金スライド率が経済の停滞期やデフレ期に低い水準で固定されてしまっている場合、当時の給付基礎日額が現在の購買力に見合わないまま給付が継続される可能性も内包しています。
  • これにより、一部の受給者にとっては、実質的な生活保障が不十分となるリスクが考えられます。
  • さらに、労働市場の変化や多様な働き方の進展に伴い、現行の給付基礎日額算定率の適用範囲や計算方法が、すべての労働者の実態を適切に反映しきれていない可能性も指摘されます。

法令情報

法令番号
厚生労働省告示第二百九号
公布日
2025/07/25
掲載
本紙1514 3P~4P
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