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高重要度 省令 医療 › 公衆衛生
2025/10/29 (本紙1578)

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第二条第十五項に規定する指定薬物及び同法第七十六条の四に規定する医療等の用途を定める省令の一部を改正する省令

告示の概要

この省令は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に基づき、指定薬物のリストを更新するものである。具体的には、新たに3種類の物質が指定薬物に追加される。追加されるのは、「二―(四―エトキシベンジル)―一―(ニージエチルアミノ)エチル―五―メチルベンズイミダゾール及びその塩類」(現行の九十八号を繰り上げ、これに相当するものが新たに設定)、「四―プロパノイルオキシーN・N-ジメチルトリプタミン及びその塩類」、「N-(ニーメチルフェニル)・N-(一ーフェネチルピペリジン―四―イル)プロパンアミド及びその塩類」である。これにより、これらの物質の輸入、製造、販売、所持等が原則として規制される。施行は公布の日から起算して10日を経過した日。

解決される課題・利点

  • 新たな危険ドラッグとして乱用の恐れがある化学物質を迅速に指定薬物に追加することで、公衆衛生上のリスクと社会的な危害を未然に防止するという喫緊の課題を解決する。
  • 市場に流通する新規の精神作用物質は常に変化しており、これらを法的に規制下に置くことは、違法な薬物使用による健康被害や犯罪の発生を抑止するために不可欠である。
  • 新たに3種類の物質を指定薬物とすることで、これらの物質の製造、輸入、販売、所持等が厳しく制限され、違法な流通経路を遮断する効果が期待される。
  • 特に、危険ドラッグは若年層を中心に健康被害をもたらし、社会問題となっているため、法規制による迅速な対応は、国民の安全と健康を守る上で極めて重要である。
  • これにより、薬物乱用による依存症の増加や、それに伴う医療費の増大、社会的な生産性の低下といった負の連鎖を断ち切ることに貢献する。

懸念点・リスク

  • 本省令による新たな指定薬物の追加は、薬物乱用対策として重要である一方で、いくつかの懸念点や問題点も内包している。
  • まず、指定薬物のリスト化は、新たな化学物質が次々と出現する「いたちごっこ」の状態を完全に解消するものではない。
  • 規制された物質の構造をわずかに改変した「デザイナードラッグ」が再び市場に出回る可能性があり、その都度、科学的評価と法改正を繰り返すという、継続的な対応コストが発生する。
  • これには、新たな物質の危険性を評価するための科学的なリソースや専門知識、そして迅速な法改正プロセスが常に求められることになる。
  • 次に、指定薬物規制は、合法的な研究や医療目的での使用に対しても影響を与える可能性がある。

法令情報

法令番号
厚生労働省令第百五号
公布日
2025/10/29
掲載
本紙1578 4P~5P
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