官報データベース
高重要度 省令 医療
Wed Oct 08 2025 00:00:00 GMT+0900 (Japan Standard Time) (本紙1564)

厚生労働省令第九十八号

告示の概要

臓器の移植に関する法律施行規則(平成九年厚生省令第七十八号)の一部を次の表のように改正する。 改 正 後 (判定) 第二条 法第六条第四項に規定する判断に係る同条第二項の判定(以下「判定」という。)は、脳の器質的な障害(以下この項において「器質的脳障害」という。)により深昏睡(ジャパン・コーマ・スケール(別名三―三―九度方式)で三百に該当する状態にあ り、かつ、グラスゴー・コーマ・スケールで三に該当する状態にあることをいう。第二号、第四号及び次項第一号において同じ。)及び自発呼吸を消失した状態と認められ、かつ、器質的脳障害の原因となる疾患(以下この項及び第五条第一項第四号において「原疾患」という。)が確実に診断されていて、原疾患に対して行い得るすべての適切な治療を行った場合であっても回復の可能性がないと認められる者について行うものとする。ただし、次の各号のいずれかに該当する者については、この限りでない。 三 深部体温が摂氏三十二度未満(六歳未満の者にあっては、摂氏三十五度未満)の状態にある者 2 法第六条第四項に規定する判断に係る判定は、次の各号に掲げる状態が確認され、かつ、当該確認の時点から少なくとも六時間(六歳未満の者にあっては、二十四時間)を経過した後に、次の各号に掲げる状態が再び確認されることをもって行うものとする。ただし、自発運動、除脳硬直(頸部付近に刺激を加えたときに、四肢が伸展又は内旋し、かつ、足が底屈することをいう。次条第五号及び第五条第一項第七号において同じ。)、除皮質硬直(頸部付近に刺激を加えたときに、上肢が屈曲し、かつ、下肢が伸展又は内旋することをいう。次条第五号及び第五条第一項第七号において同じ。)又はけいれんが認められる場合は、判定を行ってはならない。 六 眼球損傷、鼓膜損傷、高位脊髄損傷その他これらに類する状態により第二号又は第三号に掲げる状態の確認ができない場合にあっては、脳血流の消失 3 法第六条第四項に規定する判断に係る判定に当たっては、中枢神経抑制薬、筋弛緩薬その他の薬物が判定に影響していないこと及び次の各号のいずれかに該当することを確認するものとする。 一 収縮期血圧(単位 水銀柱ミリメートル)が、次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に定める数値以上であること。 イ 一歳未満の者 六十五 ロ 一歳以上十三歳未満の者 年齢に二を乗じて得た数値に六十五を加えて得た数値 ハ 十三歳以上の者 九十 2 平均動脈圧(単位 水銀柱ミリメートル)が、次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に定める数値以上であること。 イ 一歳未満の者 四十 ロ 一歳以上十三歳未満の者 年齢に一・五を乗じて得た数値に四十を加えて得た数値 ハ 十三歳以上の者 六十 附則 この省令は、公布の日から施行する。

解決される課題・利点

  • 臓器の移植に関する法律施行規則第二条(判定)を改正し、脳死判定の基準を一部修正する。
  • 具体的には、深部体温の項目で「直腸温」から「深部体温」に用語を変更し、六歳未満の者の基準を摂氏三十五度未満とする。
  • また、収縮期血圧の基準についても一歳未満の者は六十五、一歳以上十三歳未満の者は年齢に二を乗じて得た数値に六十五を加えた数値、十三歳以上の者は九十とする。
  • 平均動脈圧の基準も年齢に応じて改定されている。

懸念点・リスク

  • 脳死判定基準の改定は、臓器移植における医療行為の安全性と正確性を向上させる上で極めて重要である。
  • 特に「直腸温」から「深部体温」への用語変更は、より正確な体温測定を促し、判定の客観性を高めることを目的としていると考えられる。
  • また、年齢に応じた深部体温や収縮期血圧の基準を明確化することで、小児の脳死判定における特異性を考慮し、より適切な基準を適用することが可能となる。
  • これにより、脳死判定の信頼性が向上し、臓器提供を受ける患者、臓器を提供するドナー家族双方にとって、より安心できる医療環境が提供される。
  • 生命の尊厳に関わる極めて重要な判定であるため、科学的根拠に基づいた最新の知見を反映させることは、医療現場の混乱を防ぎ、円滑な臓器移植医療の推進に不可欠である。

法令情報

法令番号
公衆衛生
公布日
Wed Oct 08 2025 00:00:00 GMT+0900 (Japan Standard Time)
掲載
本紙1564 3P~4P
前の記事 次の記事