告示の概要
外務省組織令を改正し、国際報道官を要人往来支援総括官、情報通信課を情報システム総括課、国連企画調整課を国連課に改称する。要人往来支援総括官の職務として外国賓客接遇や総理・外務大臣等の外国訪問支援を明記。諸外国の安全保障能力強化協力に係る外交政策を強化し、欧州経済戦略官を新設してEUに関する経済外交政策等を所掌させる。政策課は総務課に、国際経済課は経済外交戦略課及び経済安全保障課に再編される。経済外交戦略課は対外経済関係の企画立案や戦略的課題への対応、経済安全保障課は安全保障確保に係る外交政策等を所掌する。海外邦人安全課を海外邦人緊急事態課に改称し、定員を「三人」から「二人」に削減する。
解決される課題・利点
- この政令改正は、現代の複雑化・多様化する国際情勢、特に経済安全保障の重要性増大に対応し、外務省の組織体制と職務分掌を最適化することを目的としている。
- 具体的には、要人往来の増加に対応した接遇・支援体制の強化、サイバーセキュリティを含む安全保障環境の変化に対応する専門部署の新設、そして欧州連合との経済関係強化のための戦略的アプローチを可能にする欧州経済戦略官の設置などが挙げられる。
- これにより、外務省は、従来の外交業務に加え、経済的な側面や安全保障上の課題に迅速かつ的確に対応できる体制を整え、日本の国益をより効果的に保護・増進することが期待される。
- また、国際広報や文化外交の強化も、国際社会における日本のプレゼンス向上に寄与し、国境を越えた脅威に対する連携を深める上でも不可欠な措置である。
懸念点・リスク
- 組織改編に伴う懸念点として、まず人員配置の最適化が円滑に進むかという点が挙げられる。
- 特に、複数の課を統合・再編する際には、職員の専門性や経験をどのように活かし、新たな職務への適応を促すかが課題となる。
- 経済安全保障課の新設や欧州経済戦略官の配置は、高度な専門知識を要するため、適切な人材の確保と育成が急務となる。
- また、定員削減が行われる中で、業務量が増加する部署の負担増大や、人員不足による業務の質の低下も懸念される。
- さらに、新たな組織体制下での部署間の連携や情報共有が、旧体制以上に円滑に行われるかどうかも重要である。
法令情報
- 法令番号
- 政令第二百七十三号
- 公布日
- 2025/08/01
- 掲載
- 号外176 2P~2P
原文
外務省組織令(平成十二年政令第二百四十九号)の一部を改正する政令 内閣は、国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第七条第五項、第二十条第三項及び第二 十一条第四項の規定に基づき、この政令を制定する。 外務省組織令(平成十二年政令第二百四十九号)の一部を次のように改正する。 目次中「第五十七条」を「第五十七条の二」に改める。 第四条第一項第三号イ中「限る」の下に「。第三十二条第三号イにおいて同じ」を加える。 第十八条中「国際報道官」を「要人往来支援総括官」に、「情報通信課」を「情報システム総括課」 に改める。 第二十一条(見出しを含む。)中「情報通信課」を「情報システム総括課」に改める。 第二十四条第四号中「及び人物の派遣」を「並びに人物の派遣及び招へい」に改め、同条中第七号 を第八号とし、第六号を第七号とし、第五号を第六号とし、第四号の次に次の一号を加える。 五 日本事情についての啓発のための措置に関すること(海外に対する啓発の目的をもって行う情 報の提供及び人物の招へいに関するものに限る。)。 第二十五条第一号中「本邦の」を削り、同条第三号中「国際報道官」を「広報文化外交戦略課」に 改める。 第二十七条第四号中「こと」の下に「(要人往来支援総括官の所掌に属するものを除く。)」を加える。 第二十八条を次のように改める。 (要人往来支援総括官の職務) 第二十八条 要人往来支援総括官は、次に掲げる事務をつかさどる。 一 外国賓客の接遇に関する事務の処理及び支援並びに総括に関すること。 二 内閣総理大臣、外務大臣、外務副大臣及び外務政務官の外国訪問に関する事務の支援及び総括 に関すること。 第二十九条第一項中「六課」を「五課」に、「国連企画調整課」を「国連課」に改める。 第三十一条の二第一号を次のように改める。 一 諸外国の安全保障上の能力強化等に係る協力に係る外交政策に関すること。 第三十一条の二第二号中「前号に規定する事項」を「諸外国の安全保障上の能力強化等に係る協力」 に改め、同条第三号から第五号までの規定中「第一号に規定する事項」を「諸外国の安全保障上の能 力強化等に係る協力」に改める。 第三十二条第四号中「国際機関等の行政及び財政」を「前号に規定する事項」に改め、同条第五号 から第七号までの規定中「国際機関等の行政及び財政」を「第三号に規定する事項」に改める。 第三十三条を削り、第三十四条を第三十三条とし、第三十四条の二を第三十四条とする。 第五十三条の見出し中「課」を「課等」に改め、同条中「四課」の下に「及び欧州経済戦略官一人」 を加え、「西欧課」を「欧州第一課」に、「中・東欧課」を「欧州第二課」に改める。 第五十四条第三号中「こと」の下に「(欧州経済戦略官の所掌に属するものを除く。)」を加え、同条 第四号から第六号までの規定中「他課」の下に「及び欧州経済戦略官」を加える。 第五十五条(見出しを含む。)中「西欧課」を「欧州第一課」に改め、同条第一号中「、エストニア」 及び「、ラトビア、リトアニア」を削る。 第五十六条(見出しを含む。)中「中・東欧課」を「欧州第二課」に改め、同条第一号中「ウクライ ナ」の下に「、エストニア」を加え、「、ベラルーシ」を削り、「モンテネグロ」の下に「、ラトビア、 リトアニア」を加える。 第五十七条第一号中「トルクメニスタン」の下に「、ベラルーシ」を加え、第二章第三節第六款に 次の一条を加える。 (欧州経済戦略官の職務) 第五十七条の二 欧州経済戦略官は、次に掲げる事務をつかさどる。 一 欧州連合に関し、経済に関する外交政策に関すること。 二 欧州連合に関し、経済に関する政務の処理に関すること。 第六十三条中「四課」を「五課」に、「政策課 「総務課 「国際経済課」を 第六十四条(見出しを含む。)中「政策課」を「総務課」に改める。 第六十五条を次のように改める。 (経済外交戦略課の所掌事務) 第六十五条 経済外交戦略課は、次に掲げる事務をつかさどる。 経済外交戦略課に改める。 経済安全保障課」 一 対外経済関係に係る外交政策の基本的な方針の企画及び立案に関すること。 二 対外経済関係のうち特に戦略的に取り組む必要がある課題に関するものに係る外交政策に関す ること(他課の所掌に属するものを除く。)。 三対外経済関係のうち特に戦略的に取り組む必要がある課題に関するものに関し、日本国政府を 代表して行う外国政府との交渉及び協力に関すること(他課の所掌に属するものを除く。)。 四対外経済関係のうち特に戦略的に取り組む必要がある課題に関するものに関し、日本国政府を 代表して行う国際機関等への参加及び国際機関等との協力に関すること(他課の所掌に属するも のを除く。)。 日本国民の海外における法律上又は経済上の利益その他の利益の保護及び増進に関すること (対外経済関係のうち特に戦略的に取り組む必要がある課題に関するものに関するものに限り、 他課の所掌に属するものを除く。)。 六 対外経済関係のうち特に戦略的に取り組む必要がある課題に関するものに関する条約その他の 国際約束の締結の準備及びその実施に関すること(他課の所掌に属するものを除く。)。 七 国際経済事情に関する調査を行うこと(他課の所掌に属するものを除く。)。 第六十五条の次に次の一条を加える。 (経済安全保障課の所掌事務) 第六十五条の二 経済安全保障課は、次に掲げる事務をつかさどる。 一対外経済関係のうち日本国の安全保障の確保に関するものに係る外交政策に関すること。 二 対外経済関係のうち日本国の安全保障の確保に関するものに関し、日本国政府を代表して行う 外国政府との交渉及び協力に関すること。 三対外経済関係のうち日本国の安全保障の確保に関するものに関し、日本国政府を代表して行う 国際機関等への参加及び国際機関等との協力に関すること。 第六十七条第一号から第五号までの規定中「連携」の下に「及び経済協力開発機構」を加える。 第八十四条中「海外邦人安全課」を「海外邦人緊急事態課」に改める。 第八十五条第二号から第四号まで、第七号、第八号及び第十三号中「海外邦人安全課」を「海外邦 人緊急事態課」に改める。 第八十六条(見出しを含む。)中「海外邦人安全課」を「海外邦人緊急事態課」に改める。 第八十九条第一項中「三人」を「二人」に改める。 この政令は、令和七年八月一日から施行する。