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法規的告示
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2025/08/19 (本紙1530)
株式会社日本政策金融公庫法附則第三十五条の規定に基づき、同条の主務大臣の定める利率を定める等の件の一部を改正する件
施行日:公布日(2025/08/19)から施行
この日から施行・適用される法令です。
告示の概要
株式会社日本政策金融公庫法附則第三十五条に基づき、主務大臣が定める利率を改正する。主な変更点は、各種融資の基準金利と償還期限に応じた細分化された金利が全体的に引き上げられること。例えば、年三分五厘以内の金利は年一分九厘から年二分へ、年五分以内の金利は年一分九厘から年二分へ、年六分五厘以内の金利は年二分五毛から年二分一厘五毛へ、年七分五厘以内の金利は年三分五毛から年三分一厘五毛へ、年四分五厘以内の金利は年一分九厘から年二分へと変更される。償還期限に応じた金利も軒並み引き上げられる。この告示は公布日から施行されるが、施行前の貸付契約には従前の利率が適用される。
解決される課題・利点
- 今回の利率改正は、現在の金融市場の動向、物価上昇、そして国際経済情勢の変化に対応し、農業・林業・漁業といった第一次産業に対する政策的な資金供給の持続可能性を確保するために必要不可欠な措置です。
- 低金利が長期化すると、金融機関の収益性が圧迫され、その結果として、政策融資の供給能力自体が低下するリスクがあります。
- 特に、政策金融機関である日本政策金融公庫は、民間金融機関ではリスクが高いと判断されがちな分野への資金供給を担うため、健全な財務基盤を維持し、安定的に資金を供給する役割を果たすことが重要です。
- 金利の適正化は、公庫の経営安定化に繋がり、将来にわたる農業・林業・漁業の振興に必要な資金が滞りなく供給される体制を維持するための基盤を強化します。
- また、金利を市場実勢に近づけることで、資金の効率的な配分を促進し、より生産性の高い投資へと誘導する効果も期待できます。
懸念点・リスク
- 金利の引き上げは、農業・林業・漁業に携わる事業者にとって、融資の返済負担が増加することを意味し、経営を圧迫する可能性があります。
- 特に、元々収益性が不安定な小規模事業者や、多額の設備投資を必要とする新規参入者にとっては、資金調達コストの上昇が事業計画に深刻な影響を与える恐れがあります。
- 昨今の燃料費や資材費の高騰と相まって、金利上昇が複合的に作用することで、経営難に陥る事業者が増加する懸念も否定できません。
- また、過去の低金利環境下で長期的な事業計画を立てていた事業者にとっては、予期せぬ金利上昇が計画の見直しや事業縮小を余儀なくさせる可能性があり、これは生産意欲の減退にも繋がりかねません。
- 政策金利の引き上げは、マクロ経済全体の調整には有効かもしれませんが、個々の事業者レベルでの具体的な影響を軽減するための、追加的な支援策やセーフティネットの構築が急務となるでしょう。
法令情報
- 法令番号
- 財務・農林水産省告示第二十一号
- 公布日
- 2025/08/19
- 掲載
- 本紙1530 1P~2P
原文
株式会社日本政策金融公庫法(平成十九年法律第五十七号)附則第三十五条の規定に基づき、平成 二十年農林水産省告示第三十五号(株式会社日本政策金融公庫法附則第三十五条の規定に基づき、同 条の主務大臣の定める利率を定める等の件)の一部を次のように改正する。 令和七年八月十九日 財務大臣 加藤勝信 農林水産大臣 小泉進次郎 次の表により、改正前欄に掲げる規定の傍線を付した部分をこれに対応する改正後欄に掲げる規定 の傍線を付した部分のように改める。 改 正 後 一 株式会社日本政策金融公庫法(以下「法」という。)附則第三十五条の年三分五厘以内 で主務大臣の定める利率は、年二分とし、同条の年五分以内で主務大臣の定める利率 は、年二分とし、同条の年六分五厘以内で主務大臣の定める利率は、年二分一厘五毛 とし、同条の年七分五厘以内で主務大臣の定める利率は、年三分一厘五毛とし、同条 の年四分五厘以内で主務大臣の定める利率は、年二分とする。 二 法別表第五第一号の1に掲げる資金については、一の規定にかかわらず、法附則第 三十五条の年三分五厘以内で主務大臣の定める利率は、次の表の上欄に掲げる償還期 限の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる利率とする。 (表は省略) 附則 1 この告示は、公布の日から施行する。 2 この告示の施行前に株式会社日本政策金融公庫が締結した貸付契約に係る貸付けの利率については、なお従前の例による。