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中重要度 政令 環境 › 脱炭素
2025/11/19 (号外254)

輸出貿易管理令の一部を改正する政令

告示の概要

輸出貿易管理令が改正され、1972年の廃棄物その他の物の投棄による海洋汚染の防止に関する条約(ロンドン条約)の1996年議定書附属書1.4.1に規定する処分を行うために輸出される、同附属書1.1.7に規定する二酸化炭素を含んだガスについて、経済産業大臣の輸出承認が必要となる。施行期日は公布の日から起算して2月を経過した日から。

解決される課題・利点

  • この政令改正は、国際条約に基づく海洋環境保護の義務を国内法制に組み込むことで、二酸化炭素の海洋投棄に関する国際的な規制強化に日本が貢献する。
  • 特に、海洋汚染は国境を越える地球規模の課題であり、二酸化炭素の海洋投棄は生態系への影響が懸念される。
  • 今回の改正により、二酸化炭素ガスの輸出に承認制度を設けることで、その管理を強化し、無秩序な海洋投棄を抑制する。
  • これは、日本の国際社会における環境保護へのコミットメントを示すとともに、持続可能な海洋環境の保全に向けた具体的な措置となる。
  • また、国内企業に対して、環境に配慮した技術開発や排出削減へのインセンティブを与える効果も期待できる。

懸念点・リスク

  • 二酸化炭素を含んだガスの輸出承認制度の導入は、関連する産業、特にCCUS(二酸化炭素回収・利用・貯留)技術開発を進める企業にとって、新たな行政手続きの負担となる可能性がある。
  • 承認基準や審査プロセスが不明確な場合、企業の活動に不確実性をもたらし、技術開発や輸出計画に遅延が生じる懸念がある。
  • また、国際条約に基づくとはいえ、二酸化炭素の管理に関する技術や市場が未成熟な段階での規制強化は、産業の発展を阻害する可能性も内包している。
  • さらに、輸出承認の対象となる「二酸化炭素を含んだガス」の定義や範囲が曖昧な場合、予期せぬ形で多くの物質が規制対象となり、混乱を招く可能性も考えられる。
  • 厳格な運用が行われすぎると、技術開発のための試験的な輸出なども阻害され、かえって国際的な技術協力が進まないリスクも存在する。

法令情報

法令番号
政令第三百八十二号
公布日
2025/11/19
掲載
号外254 2P, 4P
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