告示の概要
電気関係報告規則(昭和40年通商産業省令第54号)の一部を改正する省令。主要電気工作物の定義が改定され、特に水力発電所、火力発電所、燃料電池発電所、太陽電池発電所、風力発電所、蓄電所、変電所に属する設備において、電力貯蔵装置が追加または定義変更されている。これにより、各発電施設における電力貯蔵装置が「主要電気工作物」として新たに規定され、これに関連する事故報告義務の対象となる。施行期日は令和7年11月20日。
解決される課題・利点
- 電気事業法に基づく「電気関係報告規則」における主要電気工作物の定義を現代の電力システムの実態に合わせて更新し、特に電力貯蔵装置の重要性の増大に対応するものです。
- 近年、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、電力貯蔵装置は電力系統の安定化や需給調整において不可欠な設備となっており、その事故が電力供給に与える影響は大きいです。
- 今回の改正により、電力貯蔵装置が主要電気工作物として明確に位置づけられ、関連する事故報告義務の対象となることで、これらの設備の安全性確保と事故発生時の迅速な対応体制が強化されます。
- これにより、電力の安定供給に対する信頼性が向上し、新たな電力技術の導入を促進する上での安全基盤が確立されます。
- また、事故情報の適切な収集と分析は、将来の事故防止対策の立案や電気設備の技術基準の見直しに不可欠であり、電力システムの全体的な安全性向上に貢献するという重要な課題を解決します。
懸念点・リスク
- 電力貯蔵装置が主要電気工作物として明確化され、事故報告義務の対象となることは、電力システムの安全性向上に寄与する一方で、運用上の新たな課題やコスト増大の懸念を内包しています。
- 特に、事故報告の範囲拡大は、事業者にとって事務負担の増加や、報告体制の再構築が必要となる可能性があります。
- 報告対象となる事故の判断基準や報告内容の明確化が不十分な場合、過剰な報告や報告漏れが生じるリスクも考えられます。
- また、電力貯蔵装置は比較的新しい技術であり、多様な種類や規模の設備が存在するため、一律の定義や報告義務が全ての設備に適切に適用できるかという懸念もあります。
- 設備の特性に応じた柔軟な運用が求められる一方で、厳格な規制が技術革新や導入の足かせとなる可能性も否定できません。
法令情報
- 法令番号
- 経済産業省令第七十四号
- 公布日
- 2025/11/20
- 掲載
- 号外255 10P~12P
原文
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第百六条の規定に基づき、電気関係報告規則の一部を改正する省令を次のように定める。 令和七年十一月二十日 電気関係報告規則の一部を改正する省令 電気関係報告規則(昭和四十年通商産業省令第五十四号)の一部を次のように改正する。 次の表のように改める。 改 正 後 (定義) 第一条(略) 2 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによ る。 一・二(略) 三「主要電気工作物」とは、小規模発電設備に属するもの(太陽電池発電設備に属するもの (太陽電池、変圧器、負荷時電圧調整器、負荷時電圧位相調整器、調相機、電力用コンデン サー、分路リアクトル、限流リアクトル、周波数変換機器、整流機器、遮断器、逆変換装置 及び電力貯蔵装置)及び風力発電設備に属するもの(風力機関、発電機、変圧器、負荷時電 圧調整器、負荷時電圧位相調整器、調相機、電力用コンデンサー、分路リアクトル、限流リ アクトル、周波数変換機器、整流機器、遮断器、逆変換装置及び電力貯蔵装置)に限る。)及 び施行規則別表第三の電気工作物の種類の欄に掲げる電気工作物のうち次に掲げるものをい う。 イ 水力発電所に属するものにあつては、ダム、取水設備、沈砂池、導水路、放水路、ヘッ ドタンク、サージタンク、水圧管路、水車、揚水式発電所における揚水用のポンプ、貯水 池、調整池、発電機(出力三万キロワット以上のものに限る。)、変圧器(電圧十七万ボル ト以上かつ容量が十万キロボルトアンペア以上のものに限る。以下口からトまでにおいて 同じ。)、負荷時電圧調整器(送電電圧十七万ボルト以上の発電所に係る容量一万キロボル トアンペア以上のものに限る。以下口からホまでにおいて同じ。)、負荷時電圧位相調整器 (送電電圧十七万ボルト以上の発電所に係る容量一万キロボルトアンペア以上のものに限 る。以下口からホまでにおいて同じ。)、調相機(送電電圧十七万ボルト以上の発電所に係 る容量二万キロボルトアンペア以上のものに限る。以下口からホまでにおいて同じ。)、電 力用コンデンサー(送電電圧十七万ボルト以上の発電所に係る容量一万キロボルトアンペ ア以上の群に属するものに限る。以下口からホまでにおいて同じ。)、分路リアクトル及び 限流リアクトル(送電電圧十七万ボルト以上の発電所に係る容量一万キロボルトアンペ ア以上のものに限る。以下口からホまでにおいて同じ。)、周波数変換機器(容量十五万キ ロボルトアンペア以上のものに限る。以下口からトまでにおいて同じ。)、整流機器(容 量十五万キロボルトアンペア以上の直流電源用のものに限る。以下口からトまでにおいて 同じ。)、遮断器(電圧十七万ボルト以上の送電線引出口のものに限る。以下口からトまで において同じ。)並びに電力貯蔵装置(容量が二十キロワットアワーを超えるものに限り、専 ら非常用のものを除く。以下ロからトまで及びリにおいて同じ。) 改 正 前 (定義) 第一条(略) 2 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによ る。 一・二(略) 三「主要電気工作物」とは、小規模発電設備に属するもの(太陽電池発電設備に属するもの (太陽電池、変圧器、負荷時電圧調整器、負荷時電圧位相調整器、調相機、電力用コンデン サー、分路リアクトル、限流リアクトル、周波数変換機器、整流機器、遮断器及び逆変換装 置)及び風力発電設備に属するもの(風力機関、発電機、変圧器、負荷時電圧調整器、負荷 時電圧位相調整器、調相機、電力用コンデンサー、分路リアクトル、限流リアクトル、周波 数変換機器、整流機器、遮断器及び逆変換装置)に限る。)及び施行規則別表第三の電気工作 物の種類の欄に掲げる電気工作物のうち次に掲げるものをいう。 イ 水力発電所に属するものにあつては、ダム、取水設備、沈砂池、導水路、放水路、ヘッ ドタンク、サージタンク、水圧管路、水車、揚水式発電所における揚水用のポンプ、貯水 池、調整池、発電機(出力三万キロワット以上のものに限る。)、変圧器(電圧十七万ボル ト以上かつ容量が十万キロボルトアンペア以上のものに限る。以下口からトまでにおいて 同じ。)、負荷時電圧調整器(送電電圧十七万ボルト以上の発電所に係る容量一万キロボル トアンペア以上のものに限る。以下口からホまでにおいて同じ。)、負荷時電圧位相調整器 (送電電圧十七万ボルト以上の発電所に係る容量一万キロボルトアンペア以上のものに限 る。以下口からホまでにおいて同じ。)、調相機(送電電圧十七万ボルト以上の発電所に係 る容量二万キロボルトアンペア以上のものに限る。以下口からホまでにおいて同じ。)、電 力用コンデンサー(送電電圧十七万ボルト以上の発電所に係る容量一万キロボルトアンペ ア以上の群に属するものに限る。以下口からホまでにおいて同じ。)、分路リアクトル及び 限流リアクトル(送電電圧十七万ボルト以上の発電所に係る容量一万キロボルトアンペア 以上のものに限る。以下口からホまでにおいて同じ。)、周波数変換機器(容量十五万キロ ボルトアンペア以上のものに限る。以下口からトまでにおいて同じ。)、整流機器(容量十 五万キロボルトアンペア以上の直流電源用のものに限る。以下口からトまでにおいて同 じ。)並びに遮断器(電圧十七万ボルト以上の送電線引出口のものに限る。以下口からトま でにおいて同じ。) ...以下略