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高重要度 省令 環境 › 生物多様性
2025/07/11 (号外160)

鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行規則及び環境省関係構造改革特別区域法第三十五条に規定する政令等規制事業に係る省令の特例に関する措置を定める省令の一部を改正する省令

告示の概要

鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の改正に伴い、同法及び関連法令の施行規則等を改正する省令。主な改正点として、通行の禁止または制限に関する環境省令で定める事項(場所、期間、内容)や、市町村ウェブサイトでの公衆閲覧の方法を明確化。緊急銃猟に伴う補償請求の手続き(請求書記載事項)を規定。猟区管理規程に定めるべき事項、公聴会の開催に関する公示事項、公述人への通知事項などを変更・追加する。施行規則に定められる危険鳥獣にニホンジカを追加。緊急銃猟を実施する者の射撃技能要件として、射撃場における特定の命中精度と講習の修了を定める。また、改正前の様式の書類は引き続き使用可能とする経過措置を設ける。本省令は令和七年九月一日から施行される。

解決される課題・利点

  • 本省令改正は、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の改正に伴い、その実効性を確保するための詳細な手続きや基準を具体的に定めるものです。
  • 特に、緊急銃猟に伴う通行禁止・制限の詳細な運用基準や、補償請求の手続きを明確化することで、住民の安全確保と権利保護、そして迅速な行政対応を両立させる仕組みを構築します。
  • これにより、鳥獣被害が深刻化する地域において、適法かつ円滑な緊急捕獲活動が可能となり、地域住民の生命・身体・財産が保護される環境が整備されます。
  • また、猟区管理規程や公聴会に関する規定の変更は、これらの制度の運用をより透明かつ効率的にすることを目的としており、関係者間の合意形成や適切な情報公開を通じて、鳥獣保護管理施策への信頼性を高める効果も期待されます。
  • 危険鳥獣にニホンジカを追加し、緊急銃猟実施者の射撃技能要件を厳格化することは、増加傾向にあるニホンジカによる被害への対応力を強化しつつ、安全性の高い捕獲を推進する上で不可欠であり、専門性の高い狩猟活動を後押しすることで、長期的な鳥獣管理体制の強化に繋がります。

懸念点・リスク

  • この省令改正は、鳥獣保護管理の具体化を進める一方で、いくつかの懸念も内包しています。
  • まず、緊急銃猟実施者の射撃技能要件の厳格化は、安全性の向上に寄与するものの、既存の狩猟者にとっては新たな負担となり、特に高齢の狩猟者や限られた機会でしか練習できない者にとっては、要件を満たすことが困難になる可能性があります。
  • これにより、鳥獣被害が深刻な地域で必要な数の熟練した狩猟者を確保することが一層難しくなり、結果として対策の遅延や被害の拡大を招く恐れがあります。
  • また、通行禁止・制限の公衆閲覧を市町村ウェブサイトに限定するだけでは、デジタルデバイドのある地域や高齢者層に情報が十分に伝わらない可能性があり、混乱やトラブルの原因となることも考えられます。
  • 補償請求手続きの明確化は評価できるものの、その請求が迅速に処理され、適正な補償が行われるかどうかが、制度の信頼性を左右する重要な要素となります。

法令情報

法令番号
環境省令第二十一号
公布日
2025/07/11
掲載
号外160 5P~6P
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