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2026/02/19 (号外35)
がん登録等の推進に関する法律施行規則等の一部を改正する省令
施行日:公布日(2026/02/19)から施行
この日から施行・適用される法令です。
告示の概要
本省令は、「がん登録等の推進に関する法律施行規則」等を改正するもので、主に以下の点が変更される。 1. がん登録情報に、罹患患者の医療保険被保険者番号等(暗号化されたもの)を追加。 2. 都道府県知事等から事務委任を受けた国立研究開発法人国立がん研究センターが、これらの業務を行う場合を、個人情報利用の場合に追加。 3. 生活保護法施行規則、高齢者の医療の確保に関する法律施行規則、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律施行規則においても、上記情報連携に関する規定が追加・整備される。 施行期日は令和9年1月1日だが、第四条は公布日より施行。経過措置として、令和8年12月31日以前の届出情報については従前の例による。
解決される課題・利点
- この省令改正によって、がん登録制度における情報収集の精度と範囲が大幅に向上し、より包括的ながん対策の推進に寄与することが期待されます。
- 特に、医療保険被保険者番号等の暗号化された情報の追加は、患者個人のプライバシーを保護しつつ、がん患者の医療経過を多角的に追跡・分析するための重要な基盤となります。
- これにより、がんの発生から治療、予後までの連続したデータを収集・分析することが可能となり、治療効果の評価、新たな治療法の開発、地域ごとの医療提供体制の最適化など、エビデンスに基づいた医療政策の立案に資するでしょう。
- また、関連する生活保護、高齢者医療、地域医療介護の各制度における情報連携の規定整備は、制度間の縦割りを超えた円滑なデータ共有を促進し、複合的な課題を抱える患者への包括的な支援体制を強化します。
- これにより、医療費の適正化や、患者一人ひとりに合わせたきめ細やかな医療・介護サービスの提供が可能となり、国民全体の健康増進に資すると考えられます。
懸念点・リスク
- 本省令改正には、医療保険被保険者番号等の情報追加と情報連携の強化が含まれますが、これにより患者の医療情報がより広範囲で扱われることになり、個人情報保護に関する懸念が内包されています。
- 暗号化された情報とはいえ、データの漏洩や不正利用のリスクは常に存在し、特に多数の機関が連携するシステムでは、セキュリティ対策が極めて重要となります。
- また、情報連携が拡大することで、データの管理主体が多岐にわたり、責任の所在が不明確になる可能性も否めません。
- 情報提供の範囲や利用目的についても、患者への十分な説明と同意形成が不可欠であり、そのプロセスが適切に行われない場合、患者の信頼を損なうことになりかねません。
- さらに、システムの運用コストや、各機関における情報管理体制の構築にかかる負担も課題となるでしょう。
法令情報
- 法令番号
- 厚生労働省令第十五号
- 公布日
- 2026/02/19
- 掲載
- 号外35 2P~4P
原文
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第八十条の二第二項並びに高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)第百六十一条の二第二項並びに地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律(平成元年法律第六十四号)第十二条第一項並びにがん登録等の推進に関する法律(平成二十五年法律第百十一号)第五条第一項第十号及び第六条第一項第九号の規定に基づき、がん登録等の推進に関する法律施行規則等の一部を改正する省令を次のように定める。 令和八年二月十九日 がん登録等の推進に関する法律施行規則等の一部を改正する省令 (がん登録等の推進に関する法律施行規則の一部改正) 第一条 がん登録等の推進に関する法律施行規則(平成二十七年厚生労働省令第百三十七号)の一部を次の表のように改正する。 (中略) 附則 (施行期日) この省令は、令和九年一月一日から施行する。ただし、第四条の規定は、公布の日から施行する。 (経過措置) 2 第一条の規定による改正後のがん登録等の推進に関する法律施行規則第十三条の規定は、がん登録等の推進に関する法律第六条第一項第三号に規定する厚生労働省令で定める日が令和八年十二月三十一日以前である届出対象情報については、なお従前の例による。