政令第三百十号
告示の概要
内閣は、建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第三十五条及び第三十五条の二(これらの規定を同法第八十七条第三項において準用する場合を含む。)、第三十六条、第八十六条の七第一項並びに第九十七条の六の規定に基づき、この政令を制定する。 建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)の一部を次のように改正する。 第百十二条第八項及び第九項中「部分で」の下に「、国土交通大臣が定める基準に従い」を加え、「造つた」を「造ることその他これに準ずる措置」が講じられた」に改め、同条第十一項第一号中「部分で」の下に「、国土交通大臣が定める基準に従い、」を加え、「造つた」を「造ることその他これに準ずる措置」が講じられた」に改め、同条第十四項第一号中「当該」を「国土交通大臣が定める基準に従い、当該」に、「が準不燃材料でされ」を「を準不燃材料でし」に、「が準不燃材料で造られた」を「を準不燃材料で造ることその他これに準ずる措置が講じられた」に改める。 第百十四条第三項第二号中「の基準」を「に掲げる基準」に、「もの」を「建築物」に改め、同項中第三号を第四号とし、第二号の次に次の一号を加える。 三 その各室及び各通路(避難上及び延焼防止上支障がないものとして国土交通大臣が定める室及び通路を除く。)について、壁(床面からの高さが一・二メートル以下の部分を除く。)及び天井(天井がない場合においては、屋根)の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除き、天井がない場合においては小屋組を含む。)の仕上げ、排煙設備の設置の状況及び構造その他の事項に関し避難上及び防火上支障がないものとして国土交通大臣が定める基準に適合する建築物 第百十六条の二第一項第二号中「天井から下方八十センチメートル以内の距離」を「壁(床面から天井までの垂直距離に応じて国土交通大臣が定める部分に限る。)」に改め、「五十分の一」の下に「(火災時に生ずる煙を有効に排出することができるものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いる給気口及び排気口を有する場合にあつては、給気口の開口面積、排気口の高さ及び居室の床面積に応じて国土交通大臣が定める方法により算出した割合)」を加える。 第百二十三条第一項第二号及び第三項第四号中「部分は」の下に「、国土交通大臣が定める基準に従い」を、「こと」の下に「その他これに準ずる措置を講ずること」を加える。 第百二十六条の二第一項中「垂れ壁」の下に「又ははり」を加え、「不燃材料で造り、又は」を「、準耐火構造であるもの(その下端から床面までの垂直距離が居室の床面積に応じ国土交通大臣の定める距離以上であるものに限る。)又は不燃材料で造り、若しくは」に改める。 第百二十六条の三第一項第二号中「排煙設備」を「排煙機を設ける排煙設備」に改め、同項第三号中「の上部(天井から八十センチメートル(たけの最も短い防煙壁のたけが八十センチメートルに満たないときは、その値)以内の距離にある部分をいう」を「(床面から天井までの垂直距離に応じて、排煙口を設けた場合に火災時に生ずる煙を有効に排出することができるものとして国土交通大臣が定める部分に限る」に改め、同条第二項中「として」を「として、」に改め、「用いる」の下に「もの又は国土交通大臣の認定を受けた」を加え る。 第百二十八条の二第一項中「を除く。)に幅員が三メートル以上の」を「その他避難上及び消火上支障がないものとして国土交通大臣が定める基準に適合する」に改め、同項ただし書を削り、同条第二項中「を除く。)に幅員が三メートル以上の」を「その他避難上及び消火上支障がないものとして国土交通大臣が定める基準に適合する」に改め、同条第三項ただし書中「(道又は隣地境界線に接する部分を除く。)に幅員が三メートル以上の」を「に同項の国土交通大臣が定める基準に適合する」に改め、同条第四項中「前各項」を「前三項」に改める。 第百二十八条の三の二第一号中「天井から下方八十センチメートル以内の距離」を「壁(床面から天井までの垂直距離に応じて国土交通大臣が定める部分に限る。)」に改め、「五十分の一」の下に「(火災時に生ずる煙を有効に排出することができるものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いる給気口及び排気口を有する場合にあつては、給気口の開口面積、排気口の高さ及び居室の床面積に応じて国土交通大臣が定める方法により算出した割合)」を加える。 第百二十九条の三第一項第一号中「の昇降機」の下に「(労働安全衛生法施行令(昭和四十七年政令第三百十八号)第一条第九号に規定する簡易リフトを除く。第三号において同じ。)」を加える。 第百三十七条中「第百三十七条の十二第二項」を「第百三十七条の十二第七項」に改める。 第百三十七条の二の四第一号口中「第百九条の九」を「第百九条の十」に改める。 第百三十七条の十第一号口④中「第百三十七条の十二第九項」を「第百三十七条の十二第十四項」に改める。 第百三十七条の十二中第九項を第十四項とし、第二項から第八項までを五項ずつ繰り下げ、第一項の次に次の五項を加える。 2 法第三条第二項の規定により法第二十二条第一項又は法第六十二条の規定の適用を受けない建築物についての法第八十六条の七第一項の政令で定める範囲は、大規模の修繕又は大規模の模様替については、当該建築物における屋根以外の部分に係る全ての大規模の修繕又は大規模の模様替とする。 3 法第三条第二項の規定により法第二十三条の規定の適用を受けない建築物についての法第八十六条の七第一項の政令で定める範囲は、大規模の修繕又は大規模の模様替については、当該建築物における外壁以外の部分に係る全ての大規模の修繕又は大規模の模様替とする。 4 法第三条第二項の規定により法第二十五条(外壁(延焼のおそれのある部分に限る。以下この項において同じ。)に係る部分に限る。)の規定の適用を受けない木造建築物等についての法第八十六条の七第一項の政令で定める範囲は、大規模の修繕又は大規模の模様替については、当該木造建築物等における外壁以外の部分に係る全ての大規模の修繕又は大規模の模様替とする。 5 法第三条第二項の規定により法第二十五条(軒裏(延焼のおそれのある部分に限る。)に係る部分に限る。)の規定の適用を受けない木造建築物等についての法第八十六条の七第一項の政令で定める範囲は、大規模の修繕又は大規模の模様替については、当該木造建築物等における屋根及び外壁以外の部分に係る全ての大規模の修繕又は大規模の模様替とする。 6 法第三条第二項の規定により法第二十五条(屋根に係る部分に限る。)の規定の適用を受けない木造建築物等についての法第八十六条の七第一項の政令で定める範囲は、大規模の修繕又は大規模の模様替については、当該木造建築物等における屋根以外の部分に係る全ての大規模の修繕又は大規模の模様替とする。 第百四十四条の二の二中「第百三十七条の十二第八項」を「第百三十七条の十二第十三項」に改める。 第百四十四条の二の三中「第百三十七条の十二第二項」を「第百三十七条の十二第七項」に改める。 附則 (施行期日) 1 この政令は、令和七年十一月一日から施行する。ただし、第百三十七条の二の四第一号口の改正規定は、公布の日から施行する。 (罰則に関する経過措置) 2 この政令の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。 国土交通大臣 中野 洋昌 内閣総理大臣 石破 茂
解決される課題・利点
- 建築基準法施行令が改正され、主に防火区画、排煙設備、木造建築物の規制、エレベーター・小荷物専用昇降機の適用範囲、既存建築物の制限緩和に関する変更が加えられる。
- 具体的には、防火区画の内装制限や小屋裏隔壁の設置緩和、排煙設備の性能要件見直し、大規模木造建築物等の通路等の技術基準、既存建築物の大規模修繕・模様替における現行基準適合義務の緩和、簡易リフトを除く昇降機の適用範囲見直しが行われる。
- 施行日は令和七年十一月一日。
懸念点・リスク
- 今回の建築基準法施行令改正は、主に建築物の安全性を確保しつつ、設計や建設の自由度を高め、建築コストの低減、既存建築物の有効活用、そして木造建築物の普及促進に寄与するという複数の課題解決を目指しています。
- 特に、防火区画や排煙設備に関する規制緩和は、技術進歩や新たな建材・工法の開発を反映し、過剰な安全規制を見直すことで、より合理的かつ効率的な建築設計を可能にします。
- これにより、例えば、天井高や空間利用の自由度が増し、より開放的で魅力的な建築空間の創出が期待されます。
- また、小屋裏隔壁の設置緩和や大規模木造建築物等における通路の基準見直しは、木造建築物の設計における制約を減らし、木材利用の促進や、環境負荷の低い建築物の普及を後押しします。
- 既存建築物の大規模修繕・模様替に関する規制緩和は、ストック活用の重要性が増す中で、改修工事を容易にし、耐震化や省エネ化といった性能向上改修の促進につながり、建築物の長寿命化と不動産価値の維持・向上に貢献します。
法令情報
- 法令番号
- 建築
- 公布日
- Wed Sep 03 2025 00:00:00 GMT+0900 (Japan Standard Time)
- 掲載
- 本紙1541 2P~3P
原文
建築基準法, 建築基準法施行令, 防火区画, 排煙設備, 木造建築物, エレベーター, 規制緩和