告示の概要
港則法施行規則が改正され、苫小牧港に新たな「特定航法」が導入された。総トン数500トン以上の船舶が、苫小牧港の南ふ頭南端から引かれたA線以北の海面(北側海面)と第一区間で特定の航行をする場合、出会うおそれのある他の500トン以上の船舶の進路を避けることが義務付けられる。また、入出航の通報に関する規定も変更される。この省令は、商工会等支援政令の施行日(公布の日の翌日)から施行される。
解決される課題・利点
- この省令改正は、苫小牧港における船舶の安全航行を確保し、特に大型船舶の輻輳による衝突リスクを低減するという課題を解決します。
- 苫小牧港は、北海道の物流拠点として大型船舶の利用が多い港であり、特定の水域における輻輳は衝突事故のリスクを高めます。
- 新たな特定航法の導入により、総トン数500トン以上の船舶に対して進路回避義務を課すことで、船舶間の優先順位を明確にし、安全な航行を確保できます。
- また、入出航の通報に関する規定の整備は、港務所が船舶の動静をより正確に把握し、適切な交通管制を行うことを可能にします。
- これにより、港湾の安全性と効率性が向上し、海上輸送の安定化と経済活動の円滑化に貢献します。
懸念点・リスク
- 苫小牧港への特定航法導入は安全向上に寄与する一方で、新たな航行ルールに対する船舶関係者の周知不足、運用上の混乱、およびルール遵守の徹底といった懸念点を内包しています。
- 特に、初めて苫小牧港を利用する船長や外国人船員にとって、新たな特定航法の理解と遵守は追加の負担となる可能性があります。
- ルールの詳細が十分に周知されない場合、誤解や判断ミスによる事故リスクが発生する恐れがあります。
- また、既存の航行ルールとの整合性や、緊急時の例外規定の運用基準が明確でない場合、現場での混乱を招く可能性も考えられます。
- さらに、進路回避義務が課せられる船舶の船長が、これを確実に遵守するための監視体制や罰則が実効性を持つかどうかも重要な課題です。
法令情報
- 法令番号
- 国土交通省令第百十号
- 公布日
- 2025/11/19
- 掲載
- 号外254 32P~37P
原文
港則法(昭和二十三年法律第百七十四号)第十九条第二項並びに第三十八条第一項、第二項及び第五項の規定に基づき、港則法施行規則の一部を改正する省令を次のように定める。 港則法施行規則(昭和二十三年運輸省令第二十九号)の一部を次のように改正する。 次の表により、改正前欄に掲げる規定の傍線を付し又は破線で囲んだ部分をこれに対応する改正後欄に掲げる規定の傍線を付し又は破線で囲んだ部分のように改め、改正前欄及び改正後欄に対応して掲げるその標記部分に二重傍線を付した規定(以下「対象規定」という。)は、改正前欄に掲げる対象規定を改正後欄に掲げる対象規定として移動し、改正後欄に掲げる対象規定で改正前欄にこれに対応するものを掲げていないものは、これを加える。 (略) 改正後: 第一節の二苫小牧港(新設) (特定航法) 第二十一条の五船舶は、苫小牧港においては、次の航法によらなければならない。(新設) 一南ふ頭南端から百十九度三十分に引いた線(以下この節において「A線」という。)以北の海面から第一区に向かう総トン数五百トン以上の船舶は、A線を横切って入航する総トン数五百トン以上の船舶(A線を横切って入航するものを除く。以下この号において同じ。)と第二区(以下この条及び別表第四において「北側海面」という。)から第一区に向かう総トン数五百トン以上の船舶とが出会うおそれのある場合は、北側海面からA線を横切って出航する総トン数五百トン以上の船舶の進路を避けること。 二第一区から北側海面に向かう総トン数五百トン以上の船舶(A線を横切って出航しようとするものを含む。以下この号において同じ。)と北側海面からA線を横切って出航する総トン数五百トン以上の船舶(第一区から北側海面に向かうものを除く。以下この号において同じ。)とが出会うおそれのある場合は、第一区から北側海面に向かう総トン数五百トン以上の船舶の進路を避けること。 附則 (施行期日) 1この省令は、商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律施行令の一部を改正する政令(令和七年政令第三百八十一号)の施行の日から施行する。 (経過措置) 2この省令による改正後の港則法施行規則第二十一条の六(同規則第二十一条の二の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による通報は、同規則第二十一条の六の規定の例により、この省令の施行前においても行うことができる。