政令第三百五十五号
告示の概要
内閣は、国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第三十六条の三第二項、第九十条の二第五 項及び第九十条の三第三項、児童扶養手当法(昭和三十六年法律第二百三十八号)第十三条、特別児 童扶養手当等の支給に関する法律(昭和三十九年法律第百三十四号)第十条及び第二十三条(同法第 二十六条の五及び国民年金法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第三十四号。以下「昭和六十 年改正法」という。)附則第九十七条第二項において準用する場合を含む。)、特定障害者に対する特別 障害給付金の支給に関する法律(平成十六年法律第百六十六号)第十一条、年金生活者支援給付金の 支給に関する法律(平成二十四年法律第百二号)第十五条第三項及び第二十条第三項並びに昭和六十 年改正法附則第三十二条第十一項の規定によりなおその効力を有するものとされた昭和六十年改正法 第一条の規定による改正前の国民年金法(以下「旧国民年金法」という。)第七十九条の二第五項にお いて準用する旧国民年金法第六十六条第五項の規定に基づき、この政令を制定する。 (国民年金法施行令等の一部改正) 第一条 次に掲げる政令の規定中「又は第十号の二」を「、第十号の二又は第十二号」に、「又は配偶 者特別控除額」を「、配偶者特別控除額又は特定親族特別控除額」に改める。 一 国民年金法施行令(昭和三十四年政令第百八十四号)第六条の二第二項第一号及び第六条の十 二第二項第一号 二 児童扶養手当法施行令(昭和三十六年政令第四百五号)第四条第二項第一号 三 特別児童扶養手当等の支給に関する法律施行令(昭和五十年政令第二百七号)第五条第二項第 一号 四 特定障害者に対する特別障害給付金の支給に関する法律施行令(平成十七年政令第五十六号) 第四条第二項第一号 五年金生活者支援給付金の支給に関する法律施行令(平成三十年政令第三百六十四号)第十条第 二項第一号 (国民年金法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令の一部改正) 第二条 国民年金法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令(昭和六十一年政令 第五十四号)の一部を次のように改正する。 第五十二条第二項の表第六条の二第二項第一号の項中「若しくは第十号の二」を「、第十号の二 若しくは第十二号」に、「若しくは配偶者特別控除額」を「、配偶者特別控除額若しくは特定親族特 別控除額」に改める。 附則 (施行期日) 第一条 この政令は、令和八年四月一日から施行する。 (国民年金法施行令の一部改正に伴う経過措置) 第二条 第一条(第一号に係る部分に限る。)の規定による改正後の国民年金法施行令(次項において 「新国民年金法施行令」という。)第六条の二第二項(第一号に係る部分に限る。)の規定は、令和八 年十月以後の月分の国民年金法第三十六条の三第一項の規定による障害基礎年金の支給停止につい て適用し、同年九月以前の月分の当該障害基礎年金の支給停止については、なお従前の例による。 2 新国民年金法施行令第六条の十二第二項(第一号に係る部分に限る。)の規定は、国民年金の保険 料を納付することを要しないものとすべき月が令和八年度における国民年金法第九十条第一項第一 号の厚生労働省令で定める月(以下この項において「基準月」という。)の翌月以後である場合にお ける当該保険料の免除について適用し、当該保険料を納付することを要しないものとすべき月が基 準月以前である場合における当該保険料の免除については、なお従前の例による。 (児童扶養手当法施行令の一部改正に伴う経過措置) 第三条第一条(第二号に係る部分に限る。)の規定による改正後の児童扶養手当法施行令第四条第二 項(第一号に係る部分に限り、同条第三項において準用する場合を含む。)の規定は、令和八年十一 月以後の月分の児童扶養手当法の規定による児童扶養手当(以下この条において「児童扶養手当」 という。)の支給の制限及び同月以後の月分の児童扶養手当に相当する金額の返還について適用し、 同年十月以前の月分の児童扶養手当の支給の制限及び同月以前の月分の児童扶養手当に相当する金 額の返還については、なお従前の例による。 (特別児童扶養手当等の支給に関する法律施行令の一部改正に伴う経過措置) 第四条 第一条(第三号に係る部分に限る。)の規定による改正後の特別児童扶養手当等の支給に関す る法律施行令第五条第二項(第一号に係る部分に限り、同令第八条第三項及び第四項(これらの規 定を特別児童扶養手当等の支給に関する法律施行令の一部を改正する政令(昭和六十年政令第三百 二十三号)附則第四条において準用する場合を含む。)並びに第十二条第四項及び第五項において準 用する場合を含む。)の規定は、令和八年八月以後の月分の特別児童扶養手当等の支給に関する法律 の規定による特別児童扶養手当、障害児福祉手当及び特別障害者手当並びに昭和六十年改正法附則 第九十七条第一項の規定による福祉手当(以下この条において「特別児童扶養手当等」という。)の 支給の制限及び同月以後の月分の特別児童扶養手当等に相当する金額の返還について適用し、同年 七月以前の月分の特別児童扶養手当等の支給の制限及び同月以前の月分の特別児童扶養手当等に相 当する金額の返還については、なお従前の例による。 (特定障害者に対する特別障害給付金の支給に関する法律施行令の一部改正に伴う経過措置) 第五条 第一条(第四号に係る部分に限る。)の規定による改正後の特定障害者に対する特別障害給付 金の支給に関する法律施行令第四条第二項(第一号に係る部分に限る。)の規定は、令和八年十月以 後の月分の特定障害者に対する特別障害給付金の支給に関する法律第九条の規定による特別障害給 付金の支給の制限について適用し、同年九月以前の月分の当該特別障害給付金の支給の制限につい ては、なお従前の例による。 (年金生活者支援給付金の支給に関する法律施行令の一部改正に伴う経過措置) 第六条 第一条(第五号に係る部分に限る。)の規定による改正後の年金生活者支援給付金の支給に関 する法律施行令第十条第二項(第一号に係る部分に限る。)の規定は、令和八年十月以後の月分の年 金生活者支援給付金の支給に関する法律第十五条第一項の規定による障害年金生活者支援給付金及 び同法第二十条第一項の規定による遺族年金生活者支援給付金の支給について適用し、同年九月以 前の月分の当該障害年金生活者支援給付金及び当該遺族年金生活者支援給付金の支給については、 なお従前の例による。 (国民年金法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令の一部改正に伴う経過措 置) 第七条 第二条の規定による改正後の国民年金法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関 する政令第五十二条第二項の規定により読み替えられた国民年金法施行令等の一部を改正する等の 政令(昭和六十一年政令第五十三号)第一条の規定による改正前の国民年金法施行令第六条の二第 二項(第一号に係る部分に限る。)の規定は、令和八年八月以後の月分の旧国民年金法第七十九条の 二第五項において準用する旧国民年金法第六十六条第一項及び第二項の規定による老齢福祉年金の 支給停止について適用し、同年七月以前の月分の当該老齢福祉年金の支給停止については、なお従 前の例による。
解決される課題・利点
- この政令は、所得税等の「特定親族特別控除」の新設に伴い、国民年金、児童扶養手当、特別児童扶養手当、特定障害者に対する特別障害給付金、年金生活者支援給付金における所得制限の計算方法に「特定親族特別控除額」を追加する改正を行う。
- 具体的には、これらの法令の所得の額の計算方法において、配偶者特別控除額に加え、特定親族特別控除額も控除対象とする。
- また、国民年金法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令も同様に改正される。
- 施行日は令和8年4月1日で、各手当等の支給制限や保険料免除に係る適用開始月には経過措置が設けられる。
懸念点・リスク
- 本政令は、所得税等における「特定親族特別控除」の新設という税制改正に伴い、社会保障給付の所得制限の算定基準を整合させることで、制度間の公平性と一貫性を確保するという重要な課題を解決する。
- 特定親族を扶養する世帯に対して、税制優遇だけでなく、社会保障給付の面でも実質的な支援を行うことが可能となる。
- これにより、特に経済的に困難な状況にある多子世帯や、高齢者・障害者を扶養する世帯の経済的負担が軽減され、生活の安定に寄与する。
- 従来の所得制限の計算方法では捕捉しきれなかった、特定親族を扶養する世帯の真の経済状況をより正確に反映することで、必要な支援をより的確に届けることができる。
- また、国民年金保険料の免除や各種手当の支給制限における所得判定の厳格化は、財源の公平な配分にも繋がる一方、過度な負担を避けるための控除は、制度全体の持続可能性と受給者の生活支援のバランスを取る上で不可欠である。
法令情報
- 法令番号
- 年金
- 公布日
- Fri Oct 17 2025 00:00:00 GMT+0900 (Japan Standard Time)
- 掲載
- 号外231 1P~4P
原文
国民年金、障害基礎年金、児童扶養手当、所得控除、特定親族特別控除